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沖縄を“植民地”扱いする安倍政権の非道

2015-10-27 22:50:42 | 沖縄
 政府が、辺野古の3地区に直接振興費を支出する。
 朝日新聞電子版によれば、26日、辺野古の豊原、久辺、久志の3地区の代表者らを首相官邸に招き、菅官房長官が年内に振興費を支出する意向を伝えたという。辺野古の新基地建設に沖縄県も名護市も反対するなか、それらの自治体を通さず頭越しに直接振興費を出すことで、3地区を移設賛成の側にまわらせる意図がある。
 札束で頬をはたく、あまりにも露骨で卑劣なやり方である。
 そしてまたこれは、単に懐柔策というだけでなく、沖縄側を分断するための工作でもある。
 今回のこの報道を聞いていると、かつてインドネシアを植民地支配していたオランダのやり方を思い出す。
 オランダは、19世紀にインドネシアのアチェ王国に侵攻する際、ジャワなど近隣にある植民地の兵士を多数投入した。それによって、植民地内の民族同士を対立させ、統一意識を持たせないようにしたのである。
 いま安倍政権がやっていることは、構図としてはそれと同じだ。沖縄の内部で対立を起こさせ、それを利用して沖縄の結束を乱そうとしているのである。これでは、まるで百年以上前の植民地統治だ。彼らの沖縄に対する差別意識は、もはや沖縄を“植民地”視するレベルといっていい。こんなとんでもない連中が政権を握っているということを、日本国民はおそれるべきである。

 沖縄側の埋め立て承認取り消しに対して、政府側は、国土交通大臣がその効力を停止した。
 以前にも似たようなことがあったが、政府内の機関が政府の方針を審査するというデキレースを、安倍政権はまたしても繰り返している。そしてそれだけにとどまらず、さらには、地方自治法に基づく是正の勧告・指示、代執行にむけた手続きに入る方針という。アメリカにはへいこらして、沖縄に対しては威圧的に対応する――弱いものいじめばかりしている安倍政権の体質が如実にあらわれた行動といえるだろう。こんな暴虐を許していたら、中国がどうの北朝鮮がどうのという前に、安倍政権によって日本社会が破壊されてしまう。いい加減、この暴君政権をなんとかしなければならないときだ。


追記:本稿を書くにあたって、 “振興費”と打ち込もうとしたら、“侵攻費”と誤変換された。しかしこの変換も、あながち間違いではないのかもしれない。