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トチノキ・3~両性花

 ムクロジ科(←トチノキ科)トチノキ属の「トチノキ(栃の木)」。5月頃、枝先に大型の円錐花序を付ける。そのほとんどが雄花だが、花序の下のほうに雌蕊のある両性花が少しだけ出来る。写真は両性花で雌蕊が長く伸びているのがわかる。
 さてトチノキはその字の通り栃木県の県木に指定されている。“栃木”の由来は県のホームページに紹介されており、4つの説があるようだ。
 まず“十千木(とおちぎ)説”だが、栃木町(現在の栃木市)内に神明宮という神社があり、社殿の屋根にある2組の千木(ちぎ)と8本の鰹木(かつおぎ)が、遠くから見ると10本に見えたことから、神社の辺りを「十千木(とおちぎ)」と呼ぶようになったという説。
 次は“トチノキ説”で、その地域にトチノキがたくさん生えていたという説。
 3つ目は“崩壊地名説”で、栃木町(現在の栃木市)内を流れる巴波川はたびたび氾濫を起こしたことから、千切れた地形(浸食された地形)の動詞の“チギル”に接頭語の“ト”が付いたという説。
 4つ目は“遠津木(とおつき)説”で、古事記に登場する豊城入彦命(とよきいりびこのみこと)が、木(毛)の国(現在の栃木県)と木(紀)の国(現在の和歌山県)を区別するため、遠くはなれた木の国という意味で「遠津木(とおつき)」と命名したものが、「トチギ」に転訛したという説。さてこの中に真相があるだろうか。
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