前回の続きです。
特別公演「PCI合併心房細動での安全な抗血栓療法」をお話ししていただいたのは
所沢ハートセンター院長の 桜田真己 先生です。
桜田先生(5期)も防衛医大の卒業生で、私の10期ほど上の大先輩です。
所沢ハートセンターはさらに施設を拡張して、ハイレベルな循環器医療を提供されています。
特別公演で興味深かったのは後半
サプリメントを脳卒中や心臓が悪い人などに投与すると、みるみる症状が改善していったという話です。
そのサプリメントは
CoQ10(コエンザイム)、アスタキサンチン酸などで
売れているといっては下品な表現ですが
今ではスポーツ選手等との共同研究、論文発表…すごいです。
スポーツ選手は明らかにタイムが変わるのですからね!
実は(当院を古くから知っている方は覚えているかもしれませんが)開業当初、15から20年前
CoQ10、ルテイン、アスタキサンチン酸など
当院でも処方していたんですよ!
当時(15年以上前)、確かに患者さんの評価は高かった!
凄く元気になる!と言われました。
特にCoQ10は日本で作られていたことはわかっていたのに、海外から逆輸入をせざるをえなかったり、供給面で苦労の連続でした。
そんなわけでCoQ10、アスタキサンチン酸、ルテイン、グルコサミン、イチョウなど全部やめちゃいました
続けていたら結構凄いことになっていたでしょう。
海外では驚くような用量で投与されていても、国内では当時文献(論文)はほとんどなく
国内での投与量と海外のそれではあまりにも差がありすぎて
インディペンデントの開業医が扱うには、いろいろな意味で大変でした。
私のような大学も医局も離れてしまった医師が、データーをとって発表するのは、面倒なことが多いものです。
無名のフリーランスが大会社に相手にしてもらえないのと言えば少しわかってもらえるでしょうか…
診療するよりも前記のサプリメントを事業化していた方が
金銭的には大成功していたかもしれません。
目を引くキャッチコピーの帯の医療本を書いたり…(私のスタイルではないですね!)
先見の明はあったと思うのですが、当時は自分を取り巻く環境が良くなかったんだなと思い返します。
今はちっぽけながらも
頼ってきてくれる患者さんに、脂肪溶解注射をして痩せて喜んでもらえる
そこに充実感もあります。
医師になって25年経ち、ようやく(私にとって)満足できる診療システムが出来上がりつつあるといった状況です。
話が逸れてしまいましたが
今のところ前記のサプリメントを当院で扱う予定はないので
100歳まで長生きしたいのであれば
所沢ハートセンターを受診してください。
タイムが今一つ伸びないスポーツ選手には特におすすめです!