命のカウントダウン(健康余命3605日)

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がん検診

2019-12-18 13:08:36 | 健康寿命
人間ドック検診の流れから・・・
がん検診の話をさせていただきます。
がん検診のポスター  がんに負けない社会をつくる・・・ですか
違和感感じるなぁ
 がんは・・・基本的に老化の表れです。
 がんに負けない社会って・・・老化に負けない社会 
 不老不死を目指すのですかねぇ 
自分だけは死なないと思っているのでしょうねぇ
私も論理的には死ぬのは理解しているつもりですが、どこかで自分だけは死なないような思いも・・・・どこかに残っている私です。みんなそうなのですかねぇ。

それはさておき、がん検診にあまり肯定的とは言えない私ですが・・・
私、開業医なので・・・・患者さんが人間ドック検査を受けてきた、がん検診を受けてきましたと言われると、正直ほっとします。
というのは、がんという病気は、老人病でもありまして・・・・
年齢とともに罹患率が上昇します。(男のほうががんになり易いです!)
開業して21年以上経っておりますので、患者さんも高齢化されております。
人間いつしか必ず死ぬのだし、日本人の最大の死因はがんですから、高齢化した患者さんが、がんにかかられる確率は高いわけです。でも、見つけられるものなら見つけて治療して助かっていただきたいと思うのも人情です。

ですから、患者さんがドック検査やがん検診を受けられることは、かかりつけ医師としては嬉しいです。安心材料なのです。がん検診を受けてきたと言われると、これで、この患者さんに関しては、今しばらくはがんにはあまり気を使わなくても良いなと思うのです。

でも、自分では、がん検診受けないですねぇ。
面倒くさいのもあるし、どこへ受けに行っても、知っている医療関係者・医師に出会うに違いないから・・・・それも嫌ですねぇ。

医者の不養生と言いますが・・・・そうなのですかねぇ
私の知り合いの医者で、ドック検査に行く人知らないです。がん検診もうけないですねぇ。大腸がんの検診は、形を変えて自分で施行している方は多いかもしれませんしその他も必要に応じては検査受けられるとは思いますが・・・・自分の健康には存外頓着しない人が多いようにも思えます。「どうせいつかは死ぬやんか」と思っているような・・・・・そんな人が多いような気がします。

でも、疾患予防にはある程度気を使っている方多いです。
疾患に罹患しない様、予防には気を配るけれど、それ以外はケセラセラ という感じの方が・・・・私を含めて私の周囲には多いです。

喫煙者は1割以下。飲酒は・・・・私は飲み過ぎですが、他の方は、機会飲酒程度の方が多いです。食事内容には気をつかられており、肥満の方も少ないです。生活習慣病は厳密に治療されています。でも、がん検診には行かれないですね。

政府が推薦しているがん検診は
1、胃がん検診
2、子宮頸がん検診
3、肺がん検診
4、乳がん検診
5、大腸がん検診

の5つです。この中で明確に有意義だと言えるのは・・・
私は大腸がん検診だけだと思っております。他は・・・ハイリスクな人に絞って実施するべきだと思います。
どんな方がハイリスク(癌になる危険性が高い)かというと

1、胃がんのハイリスクな人は、ヘリコバクターピロリ菌に感染している人
2、子宮頸がんにハイリスクな人はヒトパピローマウィルス(の中の発がん性の高いタイプのウィルス)に感染している人
3、肺がんのハイリスクな人は喫煙者、アスベスト被ばく歴のある人
4、乳がんのハイリスクな人は遺伝子を調べるのがベストですが、そうでなければ、血縁に乳癌の多い方
5、大腸がんにハイリスクな方は、血縁に大腸がんの多い方、大腸ポリープのできやすい人、便秘の人
全てのがんに関して、糖尿病の方、喫煙者、大量飲酒者、そして高齢者は、なり易いです。

まずは予防に気を配りましょう。そして、貧血とか漠然とした疲れやすさ、体重減少があればがんの可能性がありますので、医療機関を受診してください。
体の変化に気を付けて、早期に発見するようにしましょう。無症状での漫然たる検査は、効率が悪いと思います。

まあ、それも考え方次第です。
上記の5つのがん検診以外の箇所、体のどこにでもがんは出来る可能性があります。がんの可能性があるすべての臓器を早期発見のために検査していたら、検査に明け暮れてしまいます。


全身のがんを一度に検査できるPET検査があるではないか と言われる方がおられるかもしれません。
この検査は、被爆します。それも、内部被ばくと言って、放射性物質を注射で体の中に入れる検査です。悪いことは言いません。必要もないのに受けないでください。
がんを見つけに行って、がんのタネをまくことになります。
少なくとも、この検査を受けるのなら、この検査が保険で受けられる条件を満たす時だけにされるべきだというのが、私の考えです。詳しくは各自で調べてください。

がん検診に対して、私の独自の見解を述べました。
がんに関しては、早期発見早期治療が一般見解のようですが、私は違います。
早期発見するのに無症状な状態で定期的に検査を受けるのは無駄が多すぎると私は思います。特に、無症状なのにPET検査を受けるなんてもってのほかです。がんのタネをばらまいているとも言えます。
比較的早期に発見できるよう、症状が出たら早期に受診するほうが余程効率的だと思います。
現在は、がんと共に生きる時代です。
以下は、各種がんの5年生存率です。


各種がんの5年生存率の高さに驚きませんか?
早期発見できると良いのは確かですが、それにどれだけの時間と費用と労力を割くか、それが問題です。がんは、老化の一種です。すべてを避けるわけにはいかないのです。

梅宮辰夫さんは、74年に睾丸(こうがん)がんにかかり、左の肺に転移して肺がんと診断された。7~8年前には、初期の胃がんが見つかった。16年7月には十二指腸乳頭部がんで12時間におよぶ大手術を受けたが17年1月に復帰。昨年9月に前立腺がん、今年1月には尿管がんの手術を受けるなど、計6度のがんに見舞われたが、全て克服してきた。 それでも亡くなるのです。(腎不全でしたね)

がんは怖いですが、長生きしたら避けられそうもありません。むやみに怖がらずに何とかうまく付き合っていけたら良いですね!!





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