ハイヒール・モモコさんの実体験に元ずく迫力に満ちた話、面白かったでしょ、そして怖かったでしょ!
帯状疱疹と帯状疱疹後神経痛をまとめてみると
■ 帯状疱疹は水ぼうそう(水痘)と同じウイルスによる病気です.水痘が治ってもウイルスは体内に残ります(中年以降の方の90%以上がこの状態).それが何かの拍子に活動を再開すると帯状疱疹を発症します.
潜んでいるウイルスを普段は免疫の力で抑え込んでいます。それが弱まると帯状疱疹が起こりやすくなります。(高齢者に多い理由).
帯状疱疹の約7割は50歳以上で発症します。
帯状疱疹のあとに頑固な神経痛が残ることがあります(帯状疱疹後神経痛).これが一 番つらい症状です.
モモコさんが大いに苦しめられた にっくき帯状疱疹後神経痛。何年も続く場合があって、本当に辛いですね。
帯状疱疹は、体のどこにでも出現します。割合は、下記のごとくです。
左右半分にだけ出現するのが特徴的です(稀に両側性もあるらしいですが、私は見た事ないです。)
どこにでも出現する帯状疱疹ですが、モモコさんの様に顔面(三叉神経域)に出現すると、重症になる場合が多く、強い疼痛は勿論、失明や難聴に至ることもままあるようです。
そんな恐ろしい帯状疱疹ですが、水痘・帯状疱疹ウイルスに対する免疫力を高めれば,帯状疱疹の発症と重症化を予防できるはずです. それを現実化してくれるのがやはり、ワクチンです。帯状疱疹予防に対して、現在2種類のワクチンが存在します。(どちらも50歳以上に適応があります。)
モモコさんが解説をしておられた当時、まだ、シングリックスが発売されていなかったので、迷う余地はなかったのですが・・・・・・
■ 帯状疱疹予防ワクチンの種類
1)水痘ワクチンを流用する: 弱毒化ウイルスの 生ワクチン(国産)1回接種
2)シングリックス(2020年1月発売開始):遺伝子組み換え法の 不活化ワクチン(MSD社製)2回接種
いずれも注射のワクチンです。
「水痘ワクチン」はやや弱めで安価です。副反応も少ないです。60歳以上に使うと,帯状疱疹の発症がおおむね半減 し,帯状疱疹後神経痛は約1/3にまで減ります.このワクチンは、生ワクチンなので、免疫機能低下の人には使えません.
「シングリックス」は非常に強力で、そして高価です.そして接種部の腫れや痛みなどの副反応も比較的強いと言われています。帯状疱疹の発症頻度は,50歳以上の試験で3~5%にまでに激減し,70歳以上でも10%程 度まで大幅に下がります。状疱疹後神経痛もそれに見合って減少します.
--- 価格と注射回数
当院価格で
「水痘ワクチン」 6000円 ×1回 = 6000円
「シングリックス」 21,000×2回 = 42、000円
当院(奈良県 田原本町坂根医院)のワクチン料金は低めです。それで、この価格です。多分お近くの医療機関はもう少し高いと思います。(うちより安かったら、超お得です!)
■ どちらがよいの? 効果の差は明らかです.ただし,価格の差も大きいです。モモコさんの実体験を聞いて、つらい帯状疱疹後神経痛を考えると,シングリックスにするべきだと思ってしまいますが、モモコさん程辛い思いをされる方、そんなには多くありません。
多分、モモコさんが事前にシングリックスを2回接種されていたら、多分罹患されることはなかったと思われます。水痘ワクチンを接種されていたら、罹患される確率は約半分、そしてたとえ罹患されたとしても、後に尾を引く辛い痛みは随分ましだったのではないかと思われます。
どちらのワクチンを接種するべきか、それとも、どちらも接種しないで様子を見るか、迷いますよね。
効果がいつまで持続するかについて、いずれのワクチンも、10年程度は其れなりの性能を発揮してくれそうに思われます。今後、データが蓄積してくれば、10年後以降のデータも出てくるようです。
私は、モモコさんの話にビビッて、シングリックスを取り寄せ、先日1回目の接種を院内で受けました。当院で初めてのシングリックス使用でした。危惧していた副反応ですが、注射時に局所の違和感はありましたが、翌日に立山に行き少し山歩きしましたが、異常なく、その後も今のところ問題なく過ごしています。来年の1月に2回目接種の予定です。また、その時に副反応等についての報告をさせていただきますね。
帯状疱疹の完治後?に再度罹患する事は有るのでしょうか?
帯状疱疹完治後、すぐに再発することはほぼ無いですが、5年程度経過すると、再発する人が出はじめます。帯状疱疹予防ワクチン2種ともに、接種後10年程度は効果があるだろうとは言われていますが、はっきりしたデータはないようです。完治後でも5年程度から再発するのですから、生ワクチンはそれ以下の可能性が高いですよね。シングリックスは、それ以上なのかもしれませんが・・・・・
私は20代の時に帯状疱疹(顔)になったのですが、それっきり再発はしていません。おたふく風邪も子供の時に罹り、当時は一回罹ると二度と罹らないと言われていましたが、周囲の環境に当該ウイルスが激減した場合には「ブースター」が働かなくなって再感染する恐れがあると聞きました。
これが、私が過剰な強力ワクチン接種を嫌う理由の一つで、「逐次感染してダメだったら諦める主義」です。
ある程度感染に弱い方も生き残れるようになった現代社会では、ワクチンなどの人工的な感染予防行為に頼らざるを得なくなって来ていますね。私は、それが一概に悪い事だとは思っていません。必要悪??そこに頼らなければ生き残れない人々もおられるので・・・ そんな考えが人類を弱くしているのだと言う声が聞こえて来そうですが、高齢化社会とは、弱者を生き延びさせている社会でもあります。善悪は別として!
札幌絵手紙 楽描堂と申します。
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ありがとうございます。
当方からもフォローさせて頂きます。
昨年7月に帯状疱疹発症。
その後、帯状疱疹後神経痛の為
薬が手放せません(;_;)
迫力ある絵手紙にもの凄くいいなあと思ったのでフォロウさせていただきました。繊細かつ力強い表現で素晴らしいと思います。
お互いにファンであり続け、お互いに鼓舞しあえたらいいですね!!