今シーズンのインフルエンザ流行レベルマップが漸く更新された。12月中の更新は3年ぶりだ。
2022年 定点医療機関からの報告をもとに、定点以外を含む全国の医療機関をこの1週間に受診した患者数を推計すると約0.6万人(95%信頼区間:0.4~0.7万人)
2021年 12月には更新されることなく、1月になって更新されたが、全国の患者数は0.1万人であった。
2020年 12月には更新されることなく、1月になって更新されたが、全国の患者数は0.1万人であった。
2019年 定点医療機関からの報告をもとに、定点以外を含む全国の医療機関をこの1週間に受診した患者数を推計すると約32.5万人(95%信頼区間29.8~35.1万人)
今シーズン、インフルエンザは流行るかもしれないと言われていますが、現在のところ、先シーズン、2年前のシーズンに比べると相当に多い(10倍レベルでしょうか?)と思われますが、それでも3シーズン前の1/50レベルです。
坂根医院におけるインフルエンザ患者、一週間に一人おられるかどうかレベルです。3年前から期限切れが続いている抗インフルエンザ薬、今年も沢山廃棄しないといけないことになりそうです。
私の印象では、新型コロナにはマスクはイマイチの効果しかないですが、インフルエンザには相当な効果があると感じています。N95レベルのマスクをきちんと装着していればかなり効果はあると思っていますが、効果的なマスクの長時間着用は、相当しんどいです。
それでも、私達前線にいる医療従事者は、マスクを始めとするPPE(個人防御具)の効果を信じるしかないのです。
今日も92歳の在宅独居老人がベッドから落下しているところを発見され、往診を要請されました。体温は39度台に上昇しており、呼吸状態も悪くなっており、動脈血酸素飽和度も90%前後まで低下していると訪問看護師から報告を受けました。それで、駆けつけて、PPEで身を固め、到着して直ぐにSARS-CoV2抗原定性検査(新型コロナの抗原定性検査)を施行した所、速やかに陽性反応が出ました。
可及的速やかに手続きをし、入院の手はずを整えたのですが・・・
今回の様に在宅で新型コロナ患者を診ると、2850点のボーナスが付きます。
1点10円ですから¥28,500です。
でもねぇ、私の心中は複雑です。¥28,500貰ったとしても、もしも感染してしまって、診察に一週間穴を開けてしまったら、多分ですが400万円位の売り上げ減となります。売り上げ減よりも大きいのが、患者さんに欠けてしまう迷惑の問題です。これは本当、お金に置き換えることが出来ません。
そして・・・・来年の4月以降は、レセプト(請求書)の点数が上がると個別指導を受ける事になるのですから、レセプトの点数を上げる事は絶対にしたくない立場になります。¥28,500も上がってしまったら、どえらい事です。
来年4月からは、新型コロナの患者さん、可能性のある患者さんの往診には行ってはならない私なのです。
ほんと、厚生労働省、何考えているのでしょうかねぇ?!?!
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