黄ぎ(おうぎ:強壮剤の一)を服する人は、酒を多くのむべからず。
甘草(かんぞう)を服する人は、菘菜(な)を食ふべからず。
地黄(ぢおう)を服するには、蘿蔔(だいこん)、蒜(にんにく)、葱(ひともじ)の三白をいむ。
菘(な)は忌(いま)ず。
荊芥(けいがい)を服するには生魚をいむ。
土茯苓(さんきらい)を服するには茶をいむ。
凡(およそ)、此如類はかたく忌むべし。
薬と食物とのおそれいむは、自然の理なり。
まちん(番木)の鳥を殺し、磁石の針を吸の類も、
皆天然の性也。
此理疑ふべからず。
・黄ぎを服用する人は酒をたくさん飲んではいけない
・甘草を服用する人は青菜を食べてはいけない
・地黄を服用する人は、大根、ニンニク、ネギの3つの白いものは避ける
・カブはだいじょうぶだぁ
・荊芥を服用するのには生魚を避ける
・土茯苓を服用するには茶を避ける
・これらのことは固く禁じなさい
・薬と食物との禁忌は自然の理である
・まちん(番木)が鳥を殺し、磁石が針をくっつけるのも全て自然界の摂理である
・この理を疑わないことだ
漢方を内服される方は参考になるのかなぁ〜
いよいよ「飲食下」最後の文章です。
一切の食物の内、園菜(そののな)、極めて穢(けがら)はし。
其根葉に久しくそみ入たる糞汚(ふんお)、にはかに去がたし、水桶を定め置、水を多く入て菜をひたし、上におもりをおき、一夜か一日か、つけ置取出し、印子(はけ)を以てその根葉茎をすり洗ひ、清くして食すべし。
此事、近年、李笠翁(りりゅうおう)が書に見えたり。
もろこしには、神を祭るに園菜を用ひずして、山菜水菜を用ゆ。
園菜も、瓜、茄子(なすび)、壺盧(ゆうがお)、冬瓜(とうが)などはけがれなし。
・すべての食べ物の中でも菜園でできた野菜が極めて汚いえぇぇ〜ちょっと衝撃的なことをおっしゃっていますよぉ
・その根や葉に長く浸み込んだ糞の肥料は簡単には取り除けない
・水桶に水をたくさん入れて野菜を浸し、上に重りを置いて、一晩か1日中つけ置いて取り出し、
・刷毛でその根や葉や茎をこすり洗い、キレイにしてから食べなさい
・このことは近年、李笠翁(1611年ー1680年に生きた中国の劇作家)の本にも書かれていたんだよ
この方は自分の別荘に菜園を作って、有名な絵本として出版したらしいですが、別に食の専門家でも、お医者さんでもないみたい。
益軒さんの時代には影響力のあった方なんでしょうね。
・中国では、神様をお祭りするときに菜園の野菜を使わず、山や川の自然にできた野菜を使うらしい
・菜園の野菜でも、瓜、茄子、ゆうがお、冬瓜などは汚くない
現代の畑で作られているお野菜たちも
・使われている肥料によっては
・極めて穢れている野菜
になってしまうのかもしれませんね。
お野菜はよ〜く洗っていただいた方がいいのかも。
ようやく「飲食下」が終わりました。
かなり細かく
・調理法
・食べ方
・食べ合わせ
について書かれていました。
・こんなこといちいち気にしてたら何も食べらんないよぉ
って思っちゃうくらい、笑
だから、ざっくり
・消化に良いもの
を意識して食べましょ〜
・冷たいもの
・固いもの
は避けて、
・温かくして食べましょ〜
・よく煮て柔らかくして温かいうちに食べましょ〜
そして、
・食べ過ぎないこと、ちゃんちゃん
最後まで読んで頂いて有り難うございます
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