折しも
うちの長女が彼氏さんを連れて
このGWの半ばに差し掛かった時にやって来ていた。
会うのは
先日、横浜で会って以来の2度目となる。
せっかくだからと
海鮮の美味しい居酒屋さんに行き
生牡蠣をみんなで食べたりした。
それはそれは、和やかな時間を過ごした。
その中で、
私のご自慢の餃子が食べたいというので、
次の日は
主人、長女、彼氏さんの3人でのゴルフとなっていたため
私はお留守番をしながら
餃子を作ることになった。
3人が出かけて
餃子の支度をし
帰りを待っている間
何故か私に違和感が、、、、。
ん?
その数分後は
トイレのピンク色の便器と
私は親密な友達になってしまっていた。
本当は
友達にはなりたくなかったけど
私の体が、便器を決して離しはしなかったから。
朦朧となりながら
皆が帰宅してから
なだれ込むように布団に横たわった私。
猛烈に寒気と胸苦しさ。
数時間戦い続けたようなぐったり感の中
長女が部屋のドアを開いて
顔だけ出して言った。
『今さっき、彼が、私をお嫁さんに欲しいと、お父さんに話をしたの。
お母さん、居なかったけど、今日しかなくて、ごめんね。そういうことで
秋に先に入籍するから』
はぁ?
朦朧とした意識の中
彼は言ったんだ?
私がその場にいないのに?
『娘さんを僕に下さい』って
いつか、娘に
そう言いに来てくれる人を
夢にまで見ていた。
嬉しさで思わず台所で涙を拭う母
そんな情景
その瞬間の親の思い、、、。
なのに
聞き逃した?
いや、聞き損じた?
ああああ〜
人生で一度しかない(恐らく)
ノロウイルスにやられたことも
お嫁さんに下さいと言う青年の言葉も
不覚にもなのか、、、。
私の運命なのか、、、。
少しは娘を恨みたいが、、、。
けれど
オメデタイことに変わりはない。
当たりと言えば
生牡蠣に当たったのも当たり。
人生は
苦しみの中で
良き言葉を聞くからこそ
醍醐味があるものだ、、、。
そう思いながら
ウェディングドレスのように
娘の好きなピンクの花を活けて
願って待っていた私の気持ちは
どうしてくれよう。
私の代わりに
この花達が聞いていてくれたんだと
思うことにしょう。
そうしょう
きっと
この花達よりも
ステキな花嫁さんを
実際に見れることを夢見ていよう