湖のほとりから。

花と空と心模様を写真と詩と文に託して。

隣の桜

2020-03-25 10:02:00 | コラム
季節はすすんでるのよね
良いことも
悪いことも
身の回りにありながらでも
季節は移ろっていく。

負けないで
負けないで歩んでいかなきゃねって。

ふと昔のことを思った。

昔、少しだけ建設会社の総務部で
働いていた。

珠算と簿記を持ってるからと
そこの小さな建設会社の本社とは
名ばかりじゃないかと言うようなところ。

自分のやりたいことは違っていても
急場しのぎ。
お給料も相場だけど
確実にお金を貯めるため。

そこで色んな人と会い
駆け引きだったり
上下関係だったり

けれど1番すきだったのは
工務部に呼び出されて
住宅地図をコピーし
大きな地図を作るために
張り合わせること。

コンピューターが
まだ、一般じゃなかったころ

せいぜいA4のサイズを何枚もコピーし、大きな地図にするのに、何枚か、、、。
うまくコピーしないと無駄が出る。
うまくコピーしないと道が繋がらない(笑)

人生の出会いで
人と人を結ぶものは、
地図をくっつける作業に似ている

破けてもいけない
道筋があっていなけりゃいけない

リアルタイムで一緒に居ない人との距離を推し量りながら話をするのって、そのコピーとコピーのつなぎ目を合わせて
貼り合わせていくようなものなんだ。

合わせ目、節目、流れ、道

合わせようとするし
合わさった時の気持ち良さは
人との触れ合いの中で
ここちよいものに変わっていく。

思い出を持ち寄るのもいい

リアルタイムの場所でもいい

つなぎ目、セロテープ、印刷

人との間には
それが瞬時になされていくものだよね。

仕事では、作り終えたあと
仕様書の大きさに沿って
綺麗に折りたたみ、添付される


こころの中では、
互いに作りあげられた地図は
広げられたまま
心に浸透していく

仕舞い方もそれぞれになるだろうけど。


少しだけ勤めた建設会社の庭には
綺麗に桜が咲いていたことを
隣の庭に咲く桜を見て思い出していた。











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