私が1カ月ほど前に働き始めたばかりの物流倉庫で、今リストラの嵐が吹き荒れています。
製函機(箱を組み立てる機械)を担当しているギンさんに昨日現場で会ったら、
「あたし、クビだって。自分から言ったんじゃないよ、会社から言われた」
と悔しそうに言っていました。
ギンさんは61歳です。年齢も高いほうだし、製函機は「仕事ができない人が行くところ」という噂もあるので、
「やっぱり……」という思いもありましたが、やはり衝撃でした。
小さくてかわいいおばあちゃんで、私はギンさんが好きだったのです。
私がバイトを始める少し前に、梱包部門にGASというシステムが導入されました。
簡単に言えば梱包する荷物の量に応じて大雑把に箱の大きさが決まり、
機械の指示に従って商品を仕分けていくと、一度に10個とか20個の梱包ができるシステムです。
それまでは荷物の大きさと量を見て、人間が箱を選んで組み立て、一つ一つ詰めて発送していたのです。
このシステムの導入により、熟練した技術者が育ってくれば、
以前は1時間に10個程度しかできなかった梱包が60個もできるようになるというのです。
生産性が上がれば、人が余るのは当然の成り行きです。
既に何人もが退職を言い渡されたり、閑職に追いやられるなどの仕打ちに耐え切れず自ら辞めていきました。
私も『明日は我が身』と、不安な日々を送っています。
国は「60になっても70になっても働け、男も女も働け」と掛け声だけは厳しいですが、
実際には生産性の低い人間は職場を追い出され、高齢になればなるほど再就職は難しいのが現状です。
どうせえっちゅうねん。
そもそも機械化が進むということは、「機械に仕事を任せて豊かな暮らしを享受したい」という夢を
かなえるのが目的だったはずなのに、なぜこんなに「機械に仕事を奪られる!」と
戦々恐々としなければならないのでしょう。
学校にも行かず、好きなゲームやプログラミングばかりしている息子を見ると、
貴族とはこのようなものではないかと思えてきます。
私のような凡人は、三カ月も仕事がないと焦燥でいてもたってもいられなくなります。
とても貴族にはなれそうにありません。
製函機(箱を組み立てる機械)を担当しているギンさんに昨日現場で会ったら、
「あたし、クビだって。自分から言ったんじゃないよ、会社から言われた」
と悔しそうに言っていました。
ギンさんは61歳です。年齢も高いほうだし、製函機は「仕事ができない人が行くところ」という噂もあるので、
「やっぱり……」という思いもありましたが、やはり衝撃でした。
小さくてかわいいおばあちゃんで、私はギンさんが好きだったのです。
私がバイトを始める少し前に、梱包部門にGASというシステムが導入されました。
簡単に言えば梱包する荷物の量に応じて大雑把に箱の大きさが決まり、
機械の指示に従って商品を仕分けていくと、一度に10個とか20個の梱包ができるシステムです。
それまでは荷物の大きさと量を見て、人間が箱を選んで組み立て、一つ一つ詰めて発送していたのです。
このシステムの導入により、熟練した技術者が育ってくれば、
以前は1時間に10個程度しかできなかった梱包が60個もできるようになるというのです。
生産性が上がれば、人が余るのは当然の成り行きです。
既に何人もが退職を言い渡されたり、閑職に追いやられるなどの仕打ちに耐え切れず自ら辞めていきました。
私も『明日は我が身』と、不安な日々を送っています。
国は「60になっても70になっても働け、男も女も働け」と掛け声だけは厳しいですが、
実際には生産性の低い人間は職場を追い出され、高齢になればなるほど再就職は難しいのが現状です。
どうせえっちゅうねん。
そもそも機械化が進むということは、「機械に仕事を任せて豊かな暮らしを享受したい」という夢を
かなえるのが目的だったはずなのに、なぜこんなに「機械に仕事を奪られる!」と
戦々恐々としなければならないのでしょう。
学校にも行かず、好きなゲームやプログラミングばかりしている息子を見ると、
貴族とはこのようなものではないかと思えてきます。
私のような凡人は、三カ月も仕事がないと焦燥でいてもたってもいられなくなります。
とても貴族にはなれそうにありません。