久しぶりの応援でしたが、二階にMさんの姿はありませんでした。
その後も何度か応援があり、一階にも行きましたが、やはりMさんはいませんでした。
二階で全然見かけないので、一階にいるものとばかり思っていたのに……。
じゃあ、一体Mさんはどこにいるんだろう。私は不安になってきました。
急にこの倉庫全体からMさんの気配が消えてしまったような、もの寂しい感じが忍び寄ってきたのです。
ある日私は食堂で、一人でお昼を食べているOさんを見つけました。
OさんはMさんの友達です。
最近冷たい目で見られるので勇気が要りましたが、私は思い切ってOさんに声をかけました。
「Oさん」
「うん?」
Oさんは振り向かずに答えました。
「Mさんって辞めちゃったんですか?」
と私は聞きました。
「うん」
Oさんはこともなげに言いました。
私の心臓は一瞬止まったかと思うとうるさいほど鳴り始めました。
Oさんの口調は(何を、今さら)と言いたげでした。
Oさんはちらっと私の顔を見て、
「なんで?」
と言いました。
「いつ?」
私は質問を無視して聞きました。自分の声が震えているのが分かりました。
「2月の半ばかな」
それは私が最後にMさんに会った頃でした。
Mさんが出勤簿置き場に現れたあの日。
あんなに前に、Mさんは辞めていたのです。
あの日、もし私が声をかけていたら、Mさんは辞めなかったのでしょうか……?
私は茫然としてOさんから離れました。
久しぶりに応援に行く時に
「そろそろいいでしょ」
と言ったKさんの言葉は、
(Mさんが辞めたショックから、もう立ち直った頃でしょ)
という意味だったのです。
私はマヌケなことに、Mさんが辞めたことを知りもしなかったというのに……。
冷たくしてしまったことを私は後悔しました。でももうMさんには会えません。
私はMさんについて、名前以外何も知らないのです。住んでいる場所も、派遣会社も。
Mさんは黒シャツだから、そう簡単に辞めないと思っていました。
何年か頑張れば正社員にもなれただろうに。
Mさんを辞めさせるくらいなら、私が辞めたほうが良かったのに……。
いくら後悔しても取り返しはつきません。
その後も何度か応援があり、一階にも行きましたが、やはりMさんはいませんでした。
二階で全然見かけないので、一階にいるものとばかり思っていたのに……。
じゃあ、一体Mさんはどこにいるんだろう。私は不安になってきました。
急にこの倉庫全体からMさんの気配が消えてしまったような、もの寂しい感じが忍び寄ってきたのです。
ある日私は食堂で、一人でお昼を食べているOさんを見つけました。
OさんはMさんの友達です。
最近冷たい目で見られるので勇気が要りましたが、私は思い切ってOさんに声をかけました。
「Oさん」
「うん?」
Oさんは振り向かずに答えました。
「Mさんって辞めちゃったんですか?」
と私は聞きました。
「うん」
Oさんはこともなげに言いました。
私の心臓は一瞬止まったかと思うとうるさいほど鳴り始めました。
Oさんの口調は(何を、今さら)と言いたげでした。
Oさんはちらっと私の顔を見て、
「なんで?」
と言いました。
「いつ?」
私は質問を無視して聞きました。自分の声が震えているのが分かりました。
「2月の半ばかな」
それは私が最後にMさんに会った頃でした。
Mさんが出勤簿置き場に現れたあの日。
あんなに前に、Mさんは辞めていたのです。
あの日、もし私が声をかけていたら、Mさんは辞めなかったのでしょうか……?
私は茫然としてOさんから離れました。
久しぶりに応援に行く時に
「そろそろいいでしょ」
と言ったKさんの言葉は、
(Mさんが辞めたショックから、もう立ち直った頃でしょ)
という意味だったのです。
私はマヌケなことに、Mさんが辞めたことを知りもしなかったというのに……。
冷たくしてしまったことを私は後悔しました。でももうMさんには会えません。
私はMさんについて、名前以外何も知らないのです。住んでいる場所も、派遣会社も。
Mさんは黒シャツだから、そう簡単に辞めないと思っていました。
何年か頑張れば正社員にもなれただろうに。
Mさんを辞めさせるくらいなら、私が辞めたほうが良かったのに……。
いくら後悔しても取り返しはつきません。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます