まくとぅーぷ

作ったお菓子のこと、読んだ本のこと、寄り道したカフェのこと。

応援してたら、応援されてた。ツールド東北2016*スタート前

2016-09-18 07:21:49 | 日記


昨夜からの雨は降りやまず。
不透明なグレーの空の下
それでもどうにか盛り上げようと
スタートの号令のMCが
明るい声をはりあげる。

朝5時前に仙台駅を経ったバスは
一時間半ほど走って
会場の石巻専修大学へ
連れてきてくれた。
まだ半分ほどsleepモードの
アタマとカラダを起こすべく
昨日買っておいた冷凍ずんだ餅を
もぐもぐ食べる。
仙台駅ってなんだか早朝か夜しか
いたことないな、とムスメがいう。

長距離コースから順番に出発するので
いちばん短い60キロの私たちは
9時にようやく声がかかる。
それまでは雨宿りしながら
日記でも書いてみる。

先に西濃便で送っておいた
自転車を昨日引き取った時
まっさきにしたことは
傷の確認。
去年痛い目に遇ったから
今年は特にロゴなどペイントまわり
念入りにエアキャップを巻いた。
おかげで無傷。ああよかった。
ハンドル、ペダル、タイヤ
はめこんでいく様子を運送屋が見て
そんな簡単に組み立てられるんだなー
などと感心している。

組み立てたら、周辺を試走。
仮設住宅群は去年のまんま
経年変化してる。
とあるエリアの住宅の壁には
ド派手なペイントが施されてる。

実家の父のことを思い出す。
脳梗塞の影響で歩行が困難になり
せめて美しい装飾の杖を
プレゼントしようとして拒否された。

飾るってことはそれをずっと持つってことだ。
おれはリハビリしてまた自分で歩くんだから、山登ってた時に使ってたピックでいいよ。

あれから何年も経つが彼はいまだに
ピックを使って歩いてる。
年齢を考えると著しく回復して
自分の脚だけで歩くようになるとは
思えない。
でもわたしはもう装飾つきの杖を
買ってあげるなんて言いださない。

叶うかどうかはわからなくても
望むことに意義がある。

だけど
到底叶わないと解っていることに
それでも希望を持ちなさい
だなんてこと
いったい誰が言える?

ペイントされた住宅の
建物にくっつくようにして
小さな畑が作られていて
コスモスとナスが
並んで揺れていた。