子供の塾に関する問い合わせを
お父様から受けることが増えている。
私の父は子供の生活に何ら興味と関心がなかったので
そういう電話を受けると
いいお父さんだなあ
なんて安直な感想を抱く。
あ、父のために言い添えておくと
子供なんかどうでも良いと思っていたわけじゃなく
自分は稼いでくる人、妻はそれ以外をする人
という役割分担をしていただけで
そもそもその分担はどうなんだ、という意見もあるけど
二人がそれでよしとしてたんだから
他が口出すことではないし
私たち3人はそれなりにちゃんと大人になったのだから
父には感謝しかないわけである。
問い合わせ電話ならいいのだが
お父様からの苦情電話というのも
まあまあある。
これはちょっとヘヴィな仕事である。
社会人の男性は
相手が女性だった場合
ちょっと大声出して凄めば
なんでも言うことを聞かせられる、と
思っていることがよくある。
興奮してわめくのをじっと聞いて
一旦謝ったのち
ゆっくり論理立てて
話をしていくと
今度は「お前じゃダメだ!上を出せ!」という。
それでもそうやってステレオタイプに
来てくれればそれはそれで
こちらにも対応マニュアルがある。
それに則って粛々と処理するだけである。
ところが今日のお父様は
その手合いではなかった。
小5の娘、小3の息子の二人を
同じ教室に通わせているという。
二人が先生から日頃
罵声を浴びせられ、でこぴんなどの実力行使を受け
教室の外の廊下で勉強させられている
ということを
淡々と、時系列で、延々訴える。
要求としては、そういうことなので
教室を替わりたい、ということである。
しかしその教室の先生に関しては
今までそんな苦情を受けたこともなければ
人となりを知ってるものであれば
そんなことをするわけがない
少なくとも、考えにくい、ということが
すぐにわかる。
担当が先生に状況を確認してみると
端的に言ってしまえば
小5女子の虚言だった。
さらに言えば、その子の問題行動について
母親は先生とコンセンサスが取れているとのこと。
では何が問題か、というと
厳しい父親に事実がばれた場合
娘がフルボッコにされる恐れがあるので
母親があえて隠蔽している
ということなのだった。
それをいいことに娘が
自分の都合に合わせた作り話を
適当に父親にしていたようなのだ。
結局、担当者と先生がどうやって解決したか。
・先生から母親に確認を取った後、退会させる。
・近くの別の教室を案内する。
家庭の中で母親が必死に守っている秘密を
会社や先生がみすみす父親にバラすのは
まずいだろう、ということなのだ。
でも、これは、解決か?
小5女子は別の教室に行っても
また同じことをするだろう。
母親はまた事実を隠蔽するだろう。
父親はまた同じ苦情を会社に言うだろう。
対応するのが嫌なんじゃない。
小5女子が可哀想なだけだ。
間違ったことをしたら周囲の大人は
それを正さなければいけないと思う。
このまま育って今度は彼女が母親になって
都合の悪いことは父親には隠すのが
当然だと考えて暮らすだなんて
想像したくもない。
お父様だって可哀想だ。
自分だけが事実の蚊帳の外にいて
空回っているのだから。
濡れ衣を着せられた先生も可哀想だ。
変な噂を立てられたら営業妨害になる。
もちろん、こんな正論、
担当者も先生も知ってることで
それでもこの場合の最適な対応は
これだと判断した。
私もそれには反論できない。
5000人いる会員のすべての家庭内の問題に
立ち入ることは不可能だからだ。
お父様のお父様も、厳しい人だったのだろうか。
小さい頃それを回避しようとして、嘘の一つや二つ吐いただろうか。
小5女子は教室が替わると聞いてどう思うのか。
付き合わされる小3男子は納得するんだろうか。
お父様から受けることが増えている。
私の父は子供の生活に何ら興味と関心がなかったので
そういう電話を受けると
いいお父さんだなあ
なんて安直な感想を抱く。
あ、父のために言い添えておくと
子供なんかどうでも良いと思っていたわけじゃなく
自分は稼いでくる人、妻はそれ以外をする人
という役割分担をしていただけで
そもそもその分担はどうなんだ、という意見もあるけど
二人がそれでよしとしてたんだから
他が口出すことではないし
私たち3人はそれなりにちゃんと大人になったのだから
父には感謝しかないわけである。
問い合わせ電話ならいいのだが
お父様からの苦情電話というのも
まあまあある。
これはちょっとヘヴィな仕事である。
社会人の男性は
相手が女性だった場合
ちょっと大声出して凄めば
なんでも言うことを聞かせられる、と
思っていることがよくある。
興奮してわめくのをじっと聞いて
一旦謝ったのち
ゆっくり論理立てて
話をしていくと
今度は「お前じゃダメだ!上を出せ!」という。
それでもそうやってステレオタイプに
来てくれればそれはそれで
こちらにも対応マニュアルがある。
それに則って粛々と処理するだけである。
ところが今日のお父様は
その手合いではなかった。
小5の娘、小3の息子の二人を
同じ教室に通わせているという。
二人が先生から日頃
罵声を浴びせられ、でこぴんなどの実力行使を受け
教室の外の廊下で勉強させられている
ということを
淡々と、時系列で、延々訴える。
要求としては、そういうことなので
教室を替わりたい、ということである。
しかしその教室の先生に関しては
今までそんな苦情を受けたこともなければ
人となりを知ってるものであれば
そんなことをするわけがない
少なくとも、考えにくい、ということが
すぐにわかる。
担当が先生に状況を確認してみると
端的に言ってしまえば
小5女子の虚言だった。
さらに言えば、その子の問題行動について
母親は先生とコンセンサスが取れているとのこと。
では何が問題か、というと
厳しい父親に事実がばれた場合
娘がフルボッコにされる恐れがあるので
母親があえて隠蔽している
ということなのだった。
それをいいことに娘が
自分の都合に合わせた作り話を
適当に父親にしていたようなのだ。
結局、担当者と先生がどうやって解決したか。
・先生から母親に確認を取った後、退会させる。
・近くの別の教室を案内する。
家庭の中で母親が必死に守っている秘密を
会社や先生がみすみす父親にバラすのは
まずいだろう、ということなのだ。
でも、これは、解決か?
小5女子は別の教室に行っても
また同じことをするだろう。
母親はまた事実を隠蔽するだろう。
父親はまた同じ苦情を会社に言うだろう。
対応するのが嫌なんじゃない。
小5女子が可哀想なだけだ。
間違ったことをしたら周囲の大人は
それを正さなければいけないと思う。
このまま育って今度は彼女が母親になって
都合の悪いことは父親には隠すのが
当然だと考えて暮らすだなんて
想像したくもない。
お父様だって可哀想だ。
自分だけが事実の蚊帳の外にいて
空回っているのだから。
濡れ衣を着せられた先生も可哀想だ。
変な噂を立てられたら営業妨害になる。
もちろん、こんな正論、
担当者も先生も知ってることで
それでもこの場合の最適な対応は
これだと判断した。
私もそれには反論できない。
5000人いる会員のすべての家庭内の問題に
立ち入ることは不可能だからだ。
お父様のお父様も、厳しい人だったのだろうか。
小さい頃それを回避しようとして、嘘の一つや二つ吐いただろうか。
小5女子は教室が替わると聞いてどう思うのか。
付き合わされる小3男子は納得するんだろうか。