あっちを彷徨いこっちに漂い、どん底に落ちたりして
最後はふわっと天に昇っていくんだねえ、タマシイって。
一緒にママの演奏会を聴きに行った
我が妹ちゃんの感想である。
演目は「フォーレのレクイエム」
合唱かじったことある人は
大抵は歌ったことがあるはずの超有名作。
歌詞はラテン語、妹ちゃんのように
初めて聴いた人には
ちんぷんかんぷんは当たり前だけど
フォーレさんの意図するところは
ばっちり彼女に伝わっているところが
恐ろしい。
本物だ、という証拠。
組曲の中で好きな歌は、合唱現役時代は断然
ソプラノ独唱が美しい
pie jesu domineだったけど
今回聴いて一番心に響いたのは
libera me だった。
私を苦しみから自由にしてください、と
悶えるように祈る歌。
重厚な低音ソロにそっと重なり
途中激しさを見せたかと思うと
最後はまた静かに切なく終わっていく。
歌うことを教えてくださった恩師の思い出や
そこで出会った素敵な先輩のママが
亡くなる時にフォーレクの楽譜を抱いてたことや
記憶の奥にしまってあったものが次々出てきて
涙が出てしまった。
70年代後半から90年始めにかけて
合唱が、というより恩師の作る音楽が
最高だと思っていた私にとって
フレディー・マーキュリーの存在は
「怖いから近寄らんとこ」という位置付けだった。
でもどこで何をしてても彼らの曲が聞こえてくる。
やだなあもう。バンド野郎め。
耳に残る歌、好きじゃないはずなのに気づいたらハモってたり。
そんな彼らの「ボヘミアンラプソディー」
聞いて鳥肌が。感動の方じゃなくて怖くて寒いやつ。
見たことも聞いたこともない生き物が
突然闇の中から飛び出してきたような。
先月から公開の映画は誰も彼もが大絶賛、
流行り物には乗ってみましょうというミーハー心と
そうはいっても「あの時代」に戻れるワクワク感とを抱いて
レイトショーに。
移民であることや見た目やセクシャルマイノリティであることが
原動力になって才能を爆発させたのだ、というのは今更だけど
その持ってるものの凄まじさがここまでだったのかと驚いた。
歌声の素晴らしさ(ほとんどが本人の音源を使っている)
パフォーマーとしての矜持
愛情の豊かさ、もちろん歌を作る才能も。
20年ほど遅いけど心を鷲掴みにされた。
様々なことから解放されたい、その叫びが
聴いている人たちの心を解放していく。
息子を心配し、言動に憤り、不安がっていた父が
最後にやっと全身で息子を抱きしめられたシーンが素敵。
ライブエイドでステージに乗ってる人も見てる人も
そこにいる全ての人が一つになった歌声は
フレディーの予告通り空に穴を開けて
まっすぐ神さまに届く。
それは私がずっと理想と思っていた音楽だし
サイズや強さは違うけどママの演奏会に存在した音楽。
どうしてこの映画がこんなにたくさんの人に
見られているのか。みんなクイーンのファンってことでもなかろうに。
そんな話を周りの人としたんだけど
クイーンが好きじゃなくても音楽が好きなら絶対楽しめる映画。
どんなジャンルの音楽であれ、それによって得たい思いは
共通なんだと思う。
最後はふわっと天に昇っていくんだねえ、タマシイって。
一緒にママの演奏会を聴きに行った
我が妹ちゃんの感想である。
演目は「フォーレのレクイエム」
合唱かじったことある人は
大抵は歌ったことがあるはずの超有名作。
歌詞はラテン語、妹ちゃんのように
初めて聴いた人には
ちんぷんかんぷんは当たり前だけど
フォーレさんの意図するところは
ばっちり彼女に伝わっているところが
恐ろしい。
本物だ、という証拠。
組曲の中で好きな歌は、合唱現役時代は断然
ソプラノ独唱が美しい
pie jesu domineだったけど
今回聴いて一番心に響いたのは
libera me だった。
私を苦しみから自由にしてください、と
悶えるように祈る歌。
重厚な低音ソロにそっと重なり
途中激しさを見せたかと思うと
最後はまた静かに切なく終わっていく。
歌うことを教えてくださった恩師の思い出や
そこで出会った素敵な先輩のママが
亡くなる時にフォーレクの楽譜を抱いてたことや
記憶の奥にしまってあったものが次々出てきて
涙が出てしまった。
70年代後半から90年始めにかけて
合唱が、というより恩師の作る音楽が
最高だと思っていた私にとって
フレディー・マーキュリーの存在は
「怖いから近寄らんとこ」という位置付けだった。
でもどこで何をしてても彼らの曲が聞こえてくる。
やだなあもう。バンド野郎め。
耳に残る歌、好きじゃないはずなのに気づいたらハモってたり。
そんな彼らの「ボヘミアンラプソディー」
聞いて鳥肌が。感動の方じゃなくて怖くて寒いやつ。
見たことも聞いたこともない生き物が
突然闇の中から飛び出してきたような。
先月から公開の映画は誰も彼もが大絶賛、
流行り物には乗ってみましょうというミーハー心と
そうはいっても「あの時代」に戻れるワクワク感とを抱いて
レイトショーに。
移民であることや見た目やセクシャルマイノリティであることが
原動力になって才能を爆発させたのだ、というのは今更だけど
その持ってるものの凄まじさがここまでだったのかと驚いた。
歌声の素晴らしさ(ほとんどが本人の音源を使っている)
パフォーマーとしての矜持
愛情の豊かさ、もちろん歌を作る才能も。
20年ほど遅いけど心を鷲掴みにされた。
様々なことから解放されたい、その叫びが
聴いている人たちの心を解放していく。
息子を心配し、言動に憤り、不安がっていた父が
最後にやっと全身で息子を抱きしめられたシーンが素敵。
ライブエイドでステージに乗ってる人も見てる人も
そこにいる全ての人が一つになった歌声は
フレディーの予告通り空に穴を開けて
まっすぐ神さまに届く。
それは私がずっと理想と思っていた音楽だし
サイズや強さは違うけどママの演奏会に存在した音楽。
どうしてこの映画がこんなにたくさんの人に
見られているのか。みんなクイーンのファンってことでもなかろうに。
そんな話を周りの人としたんだけど
クイーンが好きじゃなくても音楽が好きなら絶対楽しめる映画。
どんなジャンルの音楽であれ、それによって得たい思いは
共通なんだと思う。