ムスメがうまれてすぐ
わたしたちがしたことの
ひとつに
学資保険手続き、がアル
ふつーのサラリーマン夫婦の
わたしたちが
コドモにしてやれるのは
素頭(すあたま)鍛えること
学費だしてやること
ごはんたべさせること
目一杯愛情注ぐこと
くらいなもの
なんかの雑誌見ながら
そうか私立大学文系いくなら
これこれこのくらいの
費用がかかるのね、と
そこから逆算して
まいつきの積立額を決め
地道にちまちまやってきた
そんな親心を慮ってか
ムスメは努力して
公立大学へのパスを
手に入れてくれた
予算より大幅な減額となり
わたしたちはその差額を
山分けすることにした
せっかくなので
ちょっとだいそれたことをしよう、と
だんなさまが京都の豪奢な宿を
予約してくれた
嵐山から桂川を船でのぼってゆき
川縁に面した離れの宿
過日の台風では
宿泊客を避難させなければ
ならないほどの被害を受け
運営再開を待ちわびていた客で
満室なのだそう
対岸は一面の桜の木
開花まで一週間
木々の幹も枝も
見れば赤味を帯びて
輝いている
端正な顔立ちの宿のスタッフが
残念でしたね、あと少しで
花が見られましたのに
というので
もう、十分すぎます
これで花が咲いてたら
幸せすぎてしんじゃう
というと、笑っていた
(続く)
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