まくとぅーぷ

作ったお菓子のこと、読んだ本のこと、寄り道したカフェのこと。

そつえんしゃしん

2016-03-18 20:09:14 | 日記
うちの先生になってくださる人の特徴のひとつに
子供がたくさんいるっていうのがあって
このご時世に4人の子持ちとかがゴロゴロいるという
不思議な集団となっている。
あ、もちろん子供を持ってない人も
結婚すらこれからって人もいらっしゃるのだけれど。

今日はボスがA区H先生と一緒に
とある幼稚園へと打合せに行った。

実はその幼稚園のある区はうちの事務所の管轄外。
変な話だけど同じ支社の仲間とはいえ
ノルマはそれぞれに課せられてるため
事務所同士での見えない(あるいは見える)バトルって
いうのが侮れない。
だから隣の事務所の芝生で新規立ち上げをやるという
今回の話は相当慎重にやらないとならない案件。

そもそもなぜ、そんなところで
教室を始めることになったのかというと
それはH先生のお子さんがその園の出身だからで
なぜわざわざそんな遠いところの園に通ったかというと
「他に受け入れてくれるところがなかったから」

H先生の4人のお子さんのうち、下の二人は双子ちゃんで
そのうち一人は車椅子の生活をしている。
普通の椅子に腰掛けることができないという
状態にありながらその園では
できなかったことは何ひとつなかったんだって。

地引網にも行ったし、運動会にも出たし、
あらゆるイベントに当然のように参加できた。
そのことに今も感謝してるH先生は
ボランティアで母の会などを仕切っている。
でも教室の仕事について何か話したことはないし
ましてや売り込みみたいなことは一切してこなかった。
ところが今回、園の方から
だれかうちで教室やってくれないかしら、と
持ちかけられたのだそう。

年少から年長まで合わせて千人規模の
とてつもない市場。
とりあえず来月あたまに配るチラシ
800部、と言われてちょっと酸欠になった。
そのうち1割でも説明会に参加して
診断テスト受けるなんてことになったら
こないだ大騒ぎした保育園の3倍準備が必要。
1割で済めばいいけど。

主任はすでに皮算用してて
事務所の全員投入してこの春200人新入会獲れば
むこう一年安泰だ!とか息巻いてる。

そんな思惑を知ってか知らずか
H先生はボスに園を案内しながら
「うちの子、ここ、さくら組さんだったのよ」
などとうるうるしてたそう。
いつもシュッとしてて一見怖い先生が
垣間見せる母の顔。

卒園式も終わり、いろいろな掲示が
まだ残る教室で
そういえばうちの子の卒園写真は
園庭でみんなでまあるくねっころがってるんだと
教えてくれたそう。
それは、座ることができない先生のお子さんのことを思い
クラスの友達が「それならみんなねればいいよ」
って発案してくれたからなんだって。
それを採用して、空撮までしてくれた幼稚園
すごいなあ。素敵だなあ。
何かを理由に拒否するのではなく
どうしたらできるかを考える
そういう気質が子供にもちゃあんと
伝わっている。

この超絶忙しい時に
かかる準備の膨大さを予測すると
ちょっと倒れそう、あ、武者震い?来るならこい!
そんな素敵な園のためならなんだってできるさ。

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