![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/57/e53c499fdb7504c300cdfb737b0f9401.jpg)
ほら、そこで洗って食べてごらん、
ヌマさんがお庭からニンジンを
一本引っこ抜いたのを手渡してくれる
冬の水道水は容赦なく皮膚を刺すような冷たさで
だいたい泥を落としたな、くらいで
我慢できずにかじりつく
鮮烈な香り、濃いうまみ、たっぷりの甘さに驚いたのをみて
ヌマさんは嬉しそうに
土が違うんだよ
うちのは昭和30年代の土のレベルだって
言われたよ
もちろんその土から、ヌマさんが
丹精込めて育てたわけで
肥料も良質なものを惜しみ無く使ってる
大地の恵みとはよく言ったものだ
いや、この場合恵まれた大地というべきか
一方で、損なわれた大地もある
福島のその町では、あの日以来
汚染されているという風評被害により
作物が売れなくなった
協力を要請された近大の教授は
土のかわりに古着などポリエステルを
刻んだものに木炭などを混ぜた
媒体を考案した
肥料を決められた通りに使えば
ベテラン農家さんでなくても
安定した作物を育てられ
連作もしやすい
ミニトマトやじねんじょなど
野菜を手掛ける一方で
もっとなにか特別なもの
ブランドを産み出せるものを
ということで
目をつけたのが南国の植物
ハート型が人気のアンスリウム
今から五年前、試作に協力を申し出たのは地元の70代のご夫婦で
ビニールハウスふたつでアンスリウムを育て始めた
農業経験はないものの、コンピュータ制御による環境調節に助けられ
東京にある最大の市場に初出荷したのが
二年前
平均的な価格を上回る値がついた
世界四大ミスコンである
ミス・グランド・インターナショナルの
日本大会のオフィシャルフラワーに採用され
2020年の東京オリンピックの
式典で飾られることを目標にしている
話題性としては十分で
可能性は相当高いんじゃないか
しかも単なる話のネタではなく
フラワーデザイナーの友達
包(kurumi)の五十嵐 道子さんによれば
品質も大変すばらしいとのこと
とにかく傷つきやすいので
輸入に頼らず国産が使えるのは
とてもありがたいのだそうだ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/57/70d7a14a4dcd8bef76d7c16b41b54244.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/45/00f0d6e3da59662af2650a23f8b04201.jpg)
絶賛売り出し中のこの花のカタログ撮影を
我らが師匠 川名マッキー氏が請け負い
生徒たちはその様子を見学に来てもいいよと言われ
関内のコワーキングスペースまで出かけた
本当ならスタジオを借りて撮るのだけど
何しろ予算がないとのこと
マッキー自前の機材、どれも見たことないものばかり
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/77/1ac2e7b6a6353c97dd48e11fb9680836.jpg)
同じアンスリウムでもこんなにいろんな
カラーバリエーションがあって美しい
開いたばかりの苞は粉浮きしてるのだそうで
出荷前に一つ一つ牛乳を染み込ませた布で拭いているそう
五十嵐さんの手際はとても鮮やかで
規定通りの時間で素晴らしい生け込みを完成させる
マッキーの「枝もう少し低くして」っていう
無茶振りとも思えるリクエストにも
淡々と応える姿に惚れ惚れ
これだけたくさんのギャラリーがわさわさしてる中
マッキー、五十嵐さんとも
プロの仕事っぷりを魅せてくれた
パンフできたら見せてもらえるかな
アンスリウムたくさん売れますように
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