ちいちゃんのひとりごと

ちいちゃんのひとりごとを勝手気ままに書いています。

ある日のこと

2025年02月23日 | 介護
おそらく5年近く前のことだと思う。
その日はどこかへ行って最後は銀座に寄った。
主人は頸部脊柱管狭窄症の手術がうまくいかずに首にカラーを巻いていた。
数寄屋橋の交差点のビルの2階の不二家レストランに寄った。
不二家レストランでハンバーグを頼んだ。
隣のテーブルにはかわいい男の子の家族がいた。
男の子が主人の首のカラーにおかしな顔をした。
かわいい男の子だった。
私はその瞬間悲しくなった。
「仕方が無いんだよ」
「このカラーをしていないと主人の首は前に傾くんだよ」
心の中でそんなことを思った。
それから数年もたたないうちに主人はめんどくしいと首のカラーはしなくなった。
不二家のハンバーグを食べながらなぜか涙がこぼれた。
隣の席の幼い男の子には説明しても分からないだろう?
この時のハンバーグはめちゃくちゃ美味しかった。
私は帰りの道すがら泣いた。
主人は入院した病院では100人手術して2%は上手くいかないそうです。
その2%に該当してしまったのです。
下に傾いた首です。
空を見上げらてない。
天を仰げない。
「星がきれいだよ」
「月がきれいだよ」
私の問いかけに腰を後ろにそらして空を見上げる主人がいます。

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