にこにこ堂「ちえまる本舗!」

編み編み大好きなハマのおばはん。闘病の日々ですが、明るい気持ちで頑張っています!!負けないぞ!!

家宝の段差スロープ

2005-04-18 | 脳幹出血
今の団地に引っ越してくる前に住んでいた民間アパートは、つくりが古いので障害のある人や、高齢者にとってはかなり過酷な住まいでした
まず、玄関を入ると真っ先に最初の難関が目に飛び込んできます。
靴を脱いで上がるところの高さが、なんと30センチ近くもあるのです
上がりかまち(玄関ステップ台)を置くにしても、狭くてとても問題にならん・・・
お義母さんなどは、元気な頃でさえ、一度坐ってから靴を脱ぎ、身体を回しながら床に足を乗せて、やっと上がっていました。こんな玄関見たことなかった・・・
お次の難関はきわめつけ畳の部屋へ入るところの段差が、これまた驚きの5センチだったのです
こいつだけはなんとかしないとと思い、ホームセンターや介護ショップ、スーパーで、段差スロープを必死で探したのですが、この頃5センチの高さのものは売ってなかったのです。
介護用品カタログを見ても、みんなせいぜい3センチ止まり。ど~して5センチがないんだよぉ~
自分で作るにしても、あの、オリジナルキャスターつき移動台のようなわけにはいきませんよね~、いっくらなんでも・・・

ある日、困った困ったと思いながら、鎌倉駅から仕事先の病院への裏道を歩いていました。
あ、材木屋さんだ・・・そうだここで作ってくれないかなあ
とヒラメイタのです
奥を覗くとそこの若奥さんみたいな人が洗濯物を干していました。
何だかとても話しかけやすい雰囲気の人だったので、思い切って聞いてみました。
「こちら様で、段差スロープを作っていただけないでしょうか?」
すると、若奥様は
「あ、わかりました。ちょっと主人に聞いてみますので、連絡先を教えてください。たぶん大丈夫だと思いますよ
さっそく、携帯と仕事先、自宅の番号を書いて渡しました。
その日、確か夕方頃だと思いますが、早々と材木屋さんのご主人から連絡があり、喜んで作ってくださるとのお返事をいただきましたバンザイ

翌日、段差スロープのサイズを測って持っていき、なんとその2日後に出来上がったのです早いっ
確かに、お願いしたとおり高さが5センチの素晴らしい段差スロープでした私のイメージとぴったり!!すごいっ
「これ、おいくらですか?」と聞くと、驚いたことに
「いいんですよ。暇な時に端材でつくったんだから。使ってください。
え~~~っです。信じられな~い
でも、職人さんの意地ってもんがあるので、これ以上何を言ってもお金を受け取ってくれないなと思い、素直にに有り難~く頂くことにしました
さっそく段差にあわせて置いてみました。それは一寸のくるいもなく、吸い付くようにピタッと納まったのです。
すばらしい・・・まさにこれが職人の技なのだ
これはお金では決して買えないこの世でたった一つの段差スロープです
そして、2,3日たった頃、でっかい菓子折りを持ってお礼に行きました
今でもこの段差スロープは、引っ越した新しい家の一等席で、毎日私たちを守ってくれています。
一生大切にするからね