港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


献立は…  
シネマ・ポップス…ときどきイラスト

『エクスポジション酒場』 カルロス・ディ・サルリ楽団

2018-12-06 23:28:56 | アルゼンチンタンゴ

”Bar Exposicion” Carlos Di Sarli 【YOUTUBEより】
 


ルイス・テイセイレが1909年頃に作曲した古典曲です。当初は違うタイトルだったようですが
後にこの曲が初演された酒場の名前”Bar Exposicion”に置き換えられました。
一部の邦題では「博覧会酒場」などと訳されていますが、そこには各国の名酒が取り揃えられていたのでしょうね。

『機関車』 クァルテート・ロス・ポルテニートス

2018-12-02 16:45:20 | アルゼンチンタンゴ

”El Espiante” Cuarteto Los Portenitos  【YOUTUBEより】 


(残念ながら動画が削除されたようです)

この曲は1914年にオスワルド・フレセドが作曲したもので、『夜明け』『花火』『台風』とともにタンゴの四大描写曲と呼ばれています。
タイトルの”El Espiante”は『機関車』のことなのですが、ルンファルド(隠語)で「盗み、かっぱらいをして逃亡する」という意味合いを
含んでいます。
つまり、盗みを働いて汽車で逃亡する…といったイメージなのでしょうか。
当時の荒んだブエノスアイレスの場末を意識した意味深長なタイトルとなっています。

演奏としてはフレセド盤がテッパンなのですが、私がこの曲を最初に聞いたのがクァルテート・ロス・ポルテニートスでしたので
思い入れの強い楽曲でもあります。

『大きな人形』 アルフレッド・デ・アンジェリス楽団

2018-11-30 17:47:11 | アルゼンチンタンゴ

”A la gran muñeca” Alfredo De Angelis  【YOUTUBEより】 



1922年に音楽喜劇『ア・ラ・グラン・ムニェーカ』のためにヘスース・ヴェントゥラが作曲、その兄のラファエル・ヴェントゥラと
ミゲル・F・オセス作詞による古典曲です。
タイトルの『ア・ラ・グラン・ムニェーカ』は直訳されて日本では『大きな人形』で通っていますが、人形のように美しい
お嬢さんという意味のようです。
マエストロでピアニストのアルフレッド・デ・アンジェリスは、軽快なテンポと華麗なトーンが特徴で、この編曲についても
独特のリズムによってダンス・ファンから大きな支持を得ているようです。

『カミニート』 ホセ・バッソ楽団

2018-11-26 13:55:25 | アルゼンチンタンゴ

”Caminito” José Basso  【YOUTUBEより】 



1923年にフアン・デ・ディオス・フィリベルトが作曲、ガビーノ・コリア・ペニャローサが作詞した世界で最も愛されているタンゴです。
歌詞も文学的で格調高く当時としてはかなり斬新な楽曲で、1926年のタンゴ・コンクールの優勝曲でもあります。
タイトルの『カミニート』とは「小径」、すなわちブエノスアイレスのボカ地区の通りのことなのですが、ペニャローサが幼少期を
過ごしたラ・リオハ州のオルタという町の小道だという説もあるようです。

  *****

阪神淡路大震災により手持ちのレコードをすべて失ったのですが、その中にホセ・バッソのEP盤があり、
『夜明け』『ジーラ・ジーラ』『カミニート』『センチミエント・ガウチョ』の4曲が収録されていました。
二十歳過ぎた頃に、ポータブルのステレオで聞いていた頃を懐かしく思い出してしまいます。

『フエベス(木曜日)』 ファン・ダリエンソ楽団

2018-11-21 22:27:19 | アルゼンチンタンゴ

”Jueves” Juan D'Arienzo  【YOUTUBEより】 



この曲はラファエル・ロッシとウデリーノ・トランソが1916年に地方演奏をしていた時に即興で作られた古典曲です。
この曲を初演した日が木曜日であったことからタイトルも ”Jueves” と命名されています。
ダリエンソ独特の地を這うようなヴァイオリンの音色がたまんないですね。


ここでちょっと、スペイン語の曜日のお勉強…
 日曜日⇒Domingo(ドミンゴ)、語源は「主の日」
 月曜日⇒Lunes(ルネス)、「月の女神ルナ」
 火曜日⇒Martes(マルテス)、「軍神マルス」
 水曜日⇒Miércoles(ミエルコレス)、「商業の神メルクリウス」
 木曜日⇒Jueves(フエベス)、「最高神ジュピター」
 金曜日⇒Viernes(ビエルネス)、「愛の女神ウェヌス」
 土曜日⇒Sábado(サバド)、「安息日」