1960年代初めのポップスベストテンといえばグレラン製薬の『今週のベストテン』が有名です。
関西では土曜日の夜、7時から『S盤アワー』のあと、7時30分からABC(朝日放送ラジオ)で放送されていました。
また、日曜日の午後9時にはOBC(ラジオ大阪)で『オリジナル今週のヒットレコード』という関西独自のベストテン番組がありました。
どちらもリスナーからのリクエスト葉書の枚数で順位を決めていたようですが
『今週のベストテン』がある程度納得のいくベストテンの王道であったのに対して『今週のヒットレコード』の順位はかなりユニークなものでした。
当時の【一姫四天王】が中心で、どちらかといえば それほどヒットしていないような曲も堂々とベストテン入りしていました。
『今週のヒットレコード』と『今週のベストテン』を対比しながら当時を検証してみようと思います。
『今週のベストテン』1961年7月22日
①栄光への脱出 パット・ブーン
②悲しき少年兵 ジョニー・ディアフィールド
③カレンダー・ガール ニール・セダカ
④黒い傷あとのブルース アンリ・ド・パリ楽団
⑤太陽がいっぱい サウンドドラック
⑥荒野の七人 アル・カイオラ楽団
⑦峠の幌馬車 ビリー・ヴォーン楽団
⑧アラスカ魂 ジョニー・ホートン
⑨禁じられた恋のボレロ ファルー
⑩サレンダー エルヴィス・プレスリー
『今週のヒットレコード』1961年7月23日
①カレンダー・ガール ニール・セダカ
②悲しき少年兵 ジョニー・ディアフィールド
③栄光への脱出 パット・ブーン
④倖せがいっぱい ミーナ
⑤燃える平原児 エルヴィス・プレスリー
⑥ボーイ・ハント コニー・フランシス
⑦僕の恋物語 ポール・アンカ
⑧太陽がいっぱい フィルム・シンフォニック・オーケストラ
⑨アラスカ魂 ジョニー・ホートン
⑩峠の幌馬車 ビリー・ヴォーン楽団
↓はミーナの『倖せがいっぱい』 YOUTUBEより
イタリア映画『鞄を持った女』で、夕暮れの渚のシーンに挿入されていました。
PS. 上記の文中、【一姫四天王】とありますが これは私の造語で
コニー・フランシス、そしてエルヴィス・プレスリー、パット・ブーン、ポール・アンカ、ニール・セダカのことです。