将来の年金支給水準を維持するため支給額の抑制を強化する年金制度改革法案が29日の衆院本会議で、自民、公明両党と日本維新の会などの賛成多数で可決、参院に送付された。与党は今国会で確実に成立させるため、30日までの今国会の会期を12月14日まで14日間延長することを提案し、議決された。与党は2日の参院本会議で審議入りさせたい考えだ。

 法案の採決に先立ち、民進、共産、自由、社民の野党4党は、塩崎恭久厚生労働相の不信任決議案と丹羽秀樹衆院厚労委員長(自民)の解任決議案をそれぞれ提出したが、反対多数で否決された。

 民進党はその後、年金制度改革法案の討論で「いいかげんな審議で問題の多い年金カット法案を通すことに断固反対だ」(井坂信彦氏)と批判した上で、採決前に自由、社民両党とともに退席した。共産党は出席して反対した。

 与党は2日の参院本会議で審議入りした後、定例日が火、木曜日の週2回となっている厚労委で3日間の審議を想定。14日の本会議での成立を図るが、審議がずれ込んだ場合は会期の再延長も視野に入れている。

 また、会期延長により、参院で審議中の環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の承認案と関連法案の成立が確実となった。10日に衆院を通過したTPPの承認案は、憲法の規定で参院の議決がなくても自然成立する「30日ルール」により、12月9日に承認される。


否決されることが分かっていながらの時間稼ぎと、職務放棄の本会議退席。

政局のみを重視する方々には、給与を返還してもらいたいね。