ことのはのはね~奈良町から

演劇、アート、短歌他、町家での出会いまで、日々を綴ります。

①奈良町にぎわいの家 6月事業変更案内 ②NHK土曜ドラマ「今ここにある危機とぼくの好感度について」

2021-05-29 | にぎわいの家・奈良関連
①前のブログで、奈良町にぎわいの家の「森川杜園企画」他、案内しましたが、コロナ対策のため、休館が6/20まで延長になりました。
それに伴い、イベントの日程変更、延期のお知らせを以下。
●森川杜園企画 
 『芸三職 森川杜園』著者 大津昌昭氏 トーク 6/27(日)午後2時 に変更
  座敷展「杜園につながる「絆」展」 6/25~27 まで
●小町座一人芝居企画 百年語りシリーズ「鮨屋の娘」 → 秋に延期 日程未定

②というわけで、中々、落ち着きませんが…。コロナのこと、オリンピックのこと、一つのテーマでいろんな「言葉」や「セリフ」?を見たり聞いたりしながら、まさに「危機」的な時代に生きていると感じます。そんな中でNHKの土曜ドラマ「「今ここにある危機とぼくの好感度について」(松坂桃李主演)の見事なこと!さすがのオリジナル脚本はあの朝ドラ「カーネーション」の脚本家・渡辺あや。「好感度」を得ることが生きる命題となっている現代人…それをシニカルに批評的に書くだけでなく、良く見てもらいたい若者の素直さと必死さを描き、人との出会いと自らの苦境によって主人公がなんとか前に進む姿は妙に健気です。ドラマの舞台が大学ということで、予算の確保等や広報でのイメージ戦略にがんじがらめになっている、最高学府の姿は哀れでもあります。「きっとそうなんだろうな」と漠然と思っていたことが、目の前のドラマになる痛快さ。登場人物たちは、かなり大げさなキャラで描かれていて、それも可笑しく、戯画的に書かれた作品が少ない現代、このスタイルは時代の核心に迫っているなと感心しながら見ています。というより…戯画化、パロディ化しないと、「本当のことが言えない時代」なのだとしたら…。それも含めて私たちは、ドラマのタイトルのように「今ここにある危機」におかれているのではないか…。そして、ドラマがまだ時代と拮抗できるものであるという力を確信させてくれます。一押しのドラマ、再放送の機会があれば、是非ご覧ください。

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