作品は、大きく前後に分かれ前半のカーニバルで奇異な獣人を知りそのカーニバル集団の一員になりその技を習得し独立するまで。確かにドロ監督が得意な奇異な世界を描いて不思議な感覚映像で面白く見れました。しかしこの映画の見所はその三年後のショービジネスでその 技 を使った舞台です。この映画なんと160分作品。知らずに観たらやはり長い気がします・・・。もっと前半をまとめ短くしたほうが今作品もっと面白くなった気がします。三年後に出てくる心理治療医師演じるケイト・ブランシェットの透き通る妖艶さの怖さも観る価値があります! またカーニバルの獣人が こんなはずじゃなかった と常々呟いてますが、ラストにこのつぶやきが効果を放ちます。この主人公を演じるブラッドリー・クーパーが、このつぶやきを 宿命 と受け入れるラストは ぞ~ とします。長いですが一見の価値がある内容の映画でした。またクーパーとカップルになる「ドラゴン・タトゥーの女」「キャロル」のトニ・コレットがまたキュートで可愛く華があり良かったですねー。
映画『ナイトメア・アリー』ティザー予告(3月25日公開)
二本目はシェークスピアの舞台、映画で著名なケネス・ブラナー監督の幼年時代のオマージュ映画「ベルファスト」 やはり監督の幼年時代の想いが詰め込まれた珠宝映画だけあり場面場面印象深い画面です。また北アイルランドの新旧宗教闘争による住民の姿が何も知らない子供の視線から語らられますから鋭い科白が発せられます。例えばプロテスタント新教からカトリック旧教は 水で流せは何でも許される とか追求されます。またカトリック神父から 二つの道があり、一つは(曲がりくねった)細い道登ろ坂があり、もう一つは(曲がりくねった)広い道の下り坂があります。その道には地獄に通じると説教されどっちを選ぶかを問われます。これは幼年時代ブラナー監督が聞いた言葉のようで意味深い科白でした。またカトリック信者は、プロテスタント信者のお店を襲撃するのですが、大好きな女の子に連れられ幼年ブラナーも何もわからないままその襲撃に参加してしまい、洗剤を奪いますが、それを母にいうと、なぜとったの?返しなさい とすごく叱られます。そのブラナー少年は(その洗剤が) 環境にいいよ と答えます。この場面笑ってはいけないのにぷっすっとと笑ってしまいました・・・。
結局、ブラナー一家はロンドンに移住してしまうのですが、ブラナー監督が大人になっても幼年時代を過ごしたベルファストを忘れずに色褪せない思い出に、あの名作「シネマパラダイス」のトト少年を重ね合わました。また自分をも・・・。
映画『ベルファスト』予告編【2022年3月25日公開】
またたこの映画の中でブラナー監督幼年観た映画が出てきます。「チキ・チキ・バン・バン」の空飛ぶ自動車。それからなんと今年月手に入れた私も小学校時代観た「恐竜100万年」がでてグラマーの肌を露出している姿をみて ラクエル・ウェルチが教育ね という場面も笑わせるが当時私も観た当時を思い出しました。またモノクロのメフィスト、ノスフェラトゥ映画?作品名?? それからこの作品に重要になる「真昼の決闘」 ラスト近く効果抜群でこの有名な音楽が流れます。一人でケーリークパー演じる保安官が悪漢をやつっけるイメージの使用にも思えますが、さらに意味深いようです。この真昼の決闘は、主人公のケイン保安官の妻となったエミイがクエーカー教徒であり、ケイン保安官も結婚を機に改宗しそれが住民から助けを得られないこの一人決闘へとなる宗教問題も間接的に示唆していると思います。また脚本を担当したカール・フォアマンが赤狩りのため仲間に裏切られukに逃れたという映画でも有名です。
High Noon (1952) - Final Battle
この作品が27日ロス現地時間27日 日本時間28日朝のアカデミー賞の各部門で一つはとりそうですね。とってもらいたい作品です! やはり大きなスクリーンの劇場で観てもらいたい作品です。是非!!!