某ちゃんノート

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往復書簡

2012-09-08 | 読書メモ
「往復書簡」 
  湊 かなえ



映画があったな・・・って思い出すと
ちょっと怖かったような気がして
読んだことがなかったのだが
最近
父に手紙を書いているので
タイトルに魅かれて読んでみた
ひとつのことでも
男と女の違い
家庭環境の違い
どこまで知っているか
どこまで近くで事実を見たか
何を体験したか
同じ場所で同じ時間を共有していても
同じものを見ているわけではないし
同じ様に考えるわけではないし
年月が経って
同じ様に変化するわけではない
「往復書簡」では
ひとつの事実に
登場人物の数だけ
違う捉え方を読むことができる
そうなると
人が共有するものって何だろう?
って
思うね
人はそれぞれ違う
似てはいても
同じではない
自分が思う自分と他人が思う自分
自分が思う友だちとその友だちが思う自分自身
それも違う
分かちあえると盛り上がる
自分は知っている
自分には分かる・・・

浮かれたりもするが
同じではないと分かるとがっかりする
じゃ
人とどう繋がっていけば良いというのだろう
って
考えてしまうね

手紙なんだな
訊けばいいじゃん!
みたいな・・・
同じ場所で同じ時間を
縁あって出会い
一緒に過ごした
良い事だけを残して
悪いことは忘れるなんて
できない
悪いことだけじゃない
良いこともいっぱいあった
だから
ちゃんと知りたい
教えて欲しい
嫌いだけど
会いたくないけど
会えたらいいな・・・
捨てても捨てても戻ってくる思い
その執着みたいなもので
とても消耗するけれど
そして
辛かったりするけど
実はそういうものが
人の希望と未来につながるのかもしれない
って
感じた
「絆」っていうのに似ているかな
感動と驚きに満ちた・・・
連作ミステリー
ってあるが
衝撃的なものじゃなく
じわ~っと
しみじみ広がってくる感動と驚き
だから
縁だとか
神秘とか
感じるかも知れないな。。。