・縮絨によるパターン修正 個人へのオーダーパターンの場合、縫う人の技量、生地の特質、使う道具・ミシン・資材などにより、修正の仕方が異なると書きましたが、では、縫製工場での定番パターンではどうでしょうか。 前回と同じパターンだからと安心して、いきなり全量裁断してしまうと大変なことになります。縫代で微調整できない場合、最悪全部おしゃかになって廃棄処分となります。 一番用心しなくてはいけないことは、生地の縮絨(しゅくじゅう)ですね。特に外国製の生地は縮絨が大きい。「パターン通り縫ってプレスに入れたら、裏地がはみ出してしまった。」なんてことになります。 収縮する素材・ポリウレタンなどが混紡されていたりすると、見た目は、縮みそうもないけど、かなり縮むこともあります。 話が、パターンからそれてしまいそうなので、元にもどします。 仮に縦横2%の縮みがあると予想された場合、パターンを102%拡大します。厳密に計算すると少し誤差がでますが、そこは、ご勘弁を・・・ しかし、小さな縫製工場では、緻密な計算でパターン修正はできないので、大まかに脇を05cm出して、裾を2cm出してとかで裁断して、後は縫製の現場で、縫代あたりでの調整となります。 そんな感じで、指定寸法に仕上げていきます。 うちの場合、パターンの修正はせずに、全てのパーツを粗裁ちしてローラープレス機を通して縮絨させ、その後、翌日もう一度重ね直して本裁ちしていました。 ※注意 プレスにより一度縮んだ生地が、翌日には元に戻るケースも見受けられました。あまり本裁ちは急がないほうがいいかも・・・ いずれにしても、時間と手間のいる工程です。 縮絨の度合いが比較的少ないものは、パターンの修正しますが、そこ脇で5mm、長さ10mmくらいが、限度かなと思っています。 ・・・つづく |
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