12月に入り寒さが厳しくなってくると、桜木町にユリカモメがやって来ます。ユリカモメの特徴は赤い足くちばしです。モノトーンな羽色なのでこの赤がとても鮮やかに見えます。
春はお花見でにぎわう大岡川ですが、今はカモメの楽園です。桜の冬芽の合い間の電線にも…
大岡川にかかる桜川橋に欄干にも…
街路灯の上にも、カモメが止まっています。
川面におりて魚をとったり、公園でハトに混じって餌をもらったりして冬を過し、春が近くなるとユーラシア大陸に帰っていきます。港町なのでカモメはいつでもいる様な気がしますが、渡り鳥なので横浜では晩秋から冬の間しか見られません。
♪北海道民謡の『ソーラン節』にも
鰊来たかとかもめに問えば
わたしゃ
立つ鳥波に聞けチョイ
とあることから、この歌は春先の情景であることがわかります。俳句の歳時記で「冬」を調べると「ふゆかもめ」という言葉が載っています。
神奈川県の県鳥もカモメ、MM21地区の「みなとみらいホール」が誇るパイプオルガンにもカモメの木彫があしらわれています。カモメは横浜を象徴する鳥です♪
参考資料
『カモメ観察ノート』 永井真人 (文一出版)
『カモメ識別ガイド』 氏原巨雄・氏原道昭 (文一総合出版)
『新版・季寄せ』(角川書店)
『ポケット民謡・合本編』(シンフォニー編集部編)