これくらい・・・からの誘惑

四角い生地に点を書く。そして円形の型の上にその生地をおく。
この点が円の中心付近にくるように生地を移動させてください。
これを正しく認識できない従業員がいたことがわかった。

次に、わざと大きくずらした点を示して、
この点が円の中心付近にくるように生地を移動させてください。
これもできなかった。

この人にやってもらうより、他に選択肢はない。
ギリギリの人員で作業を回している。
従業員を募集してもすぐには集まらないし慣れもいる。
何とか感覚を近付けてもらうのをまずは待つことにした。

他の従業員がやっている作業との交代は、
短期的には目の前の作業がうまくさばけて良いが、
長期的には同列の従業員に序列を作る
切っ掛けになりかねないし、
不公平感を軽減する手段も別に考慮せねばならない。
一度失われたバランスが、ひとつの対応で整う保証もない。
その後の従業員間の人間関係も気になる。
そんな事より、まずは損得勘定がすべての物差しであるべきなのか。

誰にでも得意不得意はある。
とは言うものの、想像を越えた関知能力のズレはどうしたら良いのやら。