水も冷たくなってきて、夜明けは遅くなって来ている。
これまでのように、明るさを感じてから寝ざめていたのでは、寝過ごしてしまう。
寒くなるにつれて、朝の時間と午後のひと時は同じ1分でも違ってくる。
ここ数日、毎日犬と散歩している、とあるじいさんの姿をみていない。
通勤時に会って挨拶をするだけの関係だけれど、止まっては歩き出す姿を繰り返し眺めてきた。
今日、女の人がその犬を散歩しているのを見かけた。
きっと今日も、小さな出会いと小さな別れを繰り返していく。
間違った感情に突き動かされて、見当違いな考えから抜け出せず、はた迷惑な行動・言動を繰り返していくことだろう。
遠く青い空には、今日も答えのない問いが浮かんでいて、今日も当てなく彷徨い歩き続ける。
きっとそんな事はどうだっていいこと。
何処かでそう思いながら、変化を求めて今日も歩く。
小さな変化の積み重ねの先に、何があったって、なかったって構わない。