【秋の和歌 #1】短歌集_詠んで感じる日本の心
暑い暑いと思っていても自然の世界は朝夕涼しい風を運んでくれる季節をむかえてくれています。秋は日本人の心を豊かにしてくれます。あの源氏物語の主人公、光源氏が詠んだ歌があります。
「つれづれとわが泣き暮らす夏の日をかごとがましき虫の声かな」
最愛の紫の上を喪った光源氏は悲しみの日々を送りますが、翌年の夏の夕暮れ、庭の撫子の花をぼんやり眺めながら詠んだ歌です。張り合いなく泣きくら足していると、蜩(ひぐらし)も私のせいかというように鳴いているではないか・・・あの華やかな主人公の光源氏でさえ秋の夕暮れのもの哀しさにはジーンとくるものが感じさせています。我々日本人の心を虫の鳴き声が悲しくも元気を与えてくれます。もうすぐそこに秋がやってきています。日本の秋、素晴らしい自然の恵みを与えてくれる秋がやってきます。
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