2回目に泊まった宿は、米沢駅前の「アルファー1」という全国展開されているビジネスホテルで、ここも深夜チェックインが可能。とはいえ、キャンセル扱いにされては大変と思い、天童から念のため予約確認の電話を入れた際、受付の若い女性から「少なくとも4時には着いてくださいね。」と言われ、「はい、頑張ります!」と即答。思わず気合が入ってしまったのは、ここだけの話です。
ということで、到着したのは頑張って3:30頃。新潟のホテルで時間を費やし過ぎた反省にたって、ここでは全ての準備を即行で済ませ、1時間30分ほど睡眠のあと、7:00には出発することができました。
↑ Hさんのバイクを始め、ホテルに泊まっていた数台のバイクは既になし。それもそのはず、今日は、最大の難所「白布(しらぶ)峠」越えが控えていて、その後に時間制限のあるPC6(天栄)があるため、みんな出発が早い。
1000kmのブルベでは、600kmまでは平均速度が15km/hで制限時間(40時間)が決められていて、その後の残り400kmを35時間で計算すると平均時速は11.4kmと急速に緩みます。7時出発だとマージンはマイナス1時間30分になってしまうものの、峠まで止まらずに走り、越えてから下りと平地を頑張って走れば、十分に間に合う計算です。
そして、出発直前に、マーモットジャージを着たJさんがフロントまで見送りに降りてきてくれました。リタイアした彼女の分も頑張ろうと思い、気合を入れて出発!
ちなみに、Jさんはこの日は「米沢を観光して帰る。」と言っていたのに、なんと白布峠を登って猪苗代湖まで走ったようです!
↑ 白布峠は、米沢市から裏磐梯に抜ける山岳道路で、標高差は約1,200m。600km走ってきた脚にはかなり辛い。断続的に10%勾配の坂が現れ、感覚的には15%ぐらいありそうなぐらいにフラフラ。もっぱら体重ダンシングで切り抜けました。
フロントインナーに楕円のバロックギヤを入れているので、重心を前に体重をかけて下死点まで踏み切っても、減速する前にすぐに反対側のクランクで踏み込みを始められるので、このような場面でも楕円リングは有効と思います。
標高の高いところでは既に紅葉が始まっていて、ここが昼間の通過で観光できたことに感謝しつつ、何とか白布峠に到着。その後は観光客で賑わう桧原湖や裏磐梯を素通りして、猪苗代湖へ。
猪苗代湖畔は海かと思うほど白波が立っていて、激しい横風。それでも、マージンが1時間以上のプラスになっていることを確認したので、焦ることなくマイペース走法で、懸案の関門だったPC6(779km地点)に無事到着しました。
↑ PC6ではホッとし過ぎて、長めの休憩。でも、最後のナイトライドに備え、バイクを全体点検し、あとはチェーンの注油。
悪天候下でも600kmの持続性があるとされているワコーズのチェーンオイル「エクストリーム」は、700kmを超えてもまだまだ持ちこたえられそうでしたが、より潤滑性を高めて走りを軽くするには注ぎ足しが重要。「エクストリーム」を塗布した場合、注ぎ足しをして油膜を増やすには「エクストリーム」ではなく「パワー」が最適とのことで、ミニ容器に入れた「パワー」をかけ、あとはウエスで拭き取るだけでかなり綺麗に!
↑ ここからは、眠くなったらその都度仮眠して帰れば完走は確実!なんて安堵してしまい、まずは、暖かいうちに昼寝と思い、PCから10kmも走っていないところで最高のベンチを発見!でも、寝ようと思うと寝られないもので、なんか中途半端な休憩になってしまいました。
とにかく、目が覚めているうちは距離を稼ごうと思い、観光客で混雑している那須周辺を通り過ぎ、その後のPC7矢板(853km)まではずっと下り坂。ただ、道幅が狭いのと路肩が荒れているので、後方からの車が途切れたら道の真ん中をダッシュし、後方から車がきたら左に寄って通り過ぎるのを待つという繰り返しで、これが意外と体力を使ってしまったよう。
PC7からは、暗い夜道を走りながら仮眠場所を探しながら少しずつ前進。なかなか、コインランドリーや精米所、カラオケボックスに入る勇気がなく、たまたま外にベンチが置いてあったデイリーヤマザキで買い物をして仮眠準備。しかし、横になっていたわけではないのに、コンビニの人に「ここにいると風邪引くよ~」と、ちょっと寝かけた時にやんわり断られ、すぐさま出発。。
↑ その後は、眠気を覚まそうとダッシュしてみたり、後ろに誰もいないことを確認して歌ってみたりといろいろなことをしていたら、上の写真の東屋のある公園を発見!ここは居心地がよく、寒さで目が覚めたけど10分以上は寝れたよう。
しかし!ここから眠りぐせがついてしまったようで、この後の渡良瀬遊水地から渡良瀬川沿いの、車も通らない真っ暗な夜道を、とうとう寝ながら・・・コース下見をしている夢まで見ながら・・・走ってしまった。。当然、時速10km以下で左右にフラフラ走っていたと思われるのだが、でも、なんか両脇を誰かが支えてくれているような不思議な感覚で、やがて何とか勝手知ったる渡良瀬川にかかる藤岡大橋を渡りました。
館林市街の明るいところに着いてやっと目が覚めた感じで、ここで、自分の現在位置をゴールで待ってくれているTさんに連絡。既にHさんはゴールしているとのこと。ちょっと焦って、急いで最後のPC(明和)に急行。
昭和橋を渡り、道の駅「はにゅう」のところを右折。でも、ここからも何やらスピードが上がっていない、というか身体は動いているのに脳が半分寝ているような感覚。途中、ガーミンもおかしくなって、どこを走ってもオフコースになってしまい、立ち上げなおす。
どうやら、群馬から埼玉に南下してぐっと気温が上がって、着込み過ぎていたため軽い脱水症になっていたことにようやく気付く。米沢を出発した時の格好まで全部脱ぎ、補給食、水分も取ってようやく眠りから覚め、改めて、ゴール地点に連絡!「これからすぐ行きます!」と。
この後は、若干のアップダウンがあったものの、最後だけ元気になって余裕!?でゴール!といっても、制限時間2時間前の73時間というタイムでした。
↑ キャンピングカーでずっと待機してくださったTさん夫妻と、だいぶ先に到着していたHさんには、大変お待たせしてしまいすいませんでした。
今回アタック鶴岡に一緒に参加された方、支援くださった方、そしてお店の休業でご迷惑をおかけしました皆さまのお陰で、眠気の克服が今後の課題として残りましたが、とても有意義な1000kmを走らさせて頂くことができ、有難うございました。また、フェイスブックやインスタグラムで応援して頂いた方には、とても勇気づけられ、本当に助けられました。
最後に、1000kmというイベントを企画・運営して頂いたオダックスジャパン埼玉のスタッフの方々に、心より御礼申し上げます。
今回の完走で、来年開催される「パリ~ブレスト~パリ」への参加がぐっと現実的なものになりましたが、今後とも、ご支援のほど宜しくお願いします。
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