『美しきものの伝説』閉幕❗
本当に皆々様ありがとうございました❗
観に来てくださいました皆様誠にありがとうございました。
始まる前からチケットは完売。
観られなかった方もいらっしゃることと思います。
すみません。
クロポトキンこと大杉栄を演じるにあたって、大きなプレッシャーを感じる毎日でした。
『美しきものの伝説』での大杉栄の役割と、新劇交流プロジェクトという公演と、チケットは完売という期待の大きさ…
なかなか眠れぬ日々を過ごしましたが、
大杉栄の生き方でもある、精神の自由、当たり前の常識や価値観に真向から異を唱えぶつかっていく、
「まだまだ修行が足りぬ、もっと馬鹿になれ」
と大杉が語るように、枠をはみ出た存在を目指し、
演出の鵜山さんもそのように導いてくださり、どこまで激しさを追求できるかを日々の課題としておりました。
『美しきものの伝説』という芝居は、そこそこ上手くいって、ある程度調和が取れて、役者もハズレ無しで、みたいになると、とてもつまらない作品になると感じる。
一つ一つの役という柱が、太く熱く歪なくらいが、あの異常な時代の革命家や変革者の空気が醸し出せる気がします。
演出家も一幕は漫画のようにやればいいと、稽古の序盤に仰っていて、そこを念頭に日々励んでおりました。
本番は少しうるさいかなと思うくらい熱と激しさとスピード感をもって、良い意味で調和を考えないで突っ走り、
「階調は偽りなり、美は乱調にあり」
整ったものは偽物で、乱れたところに美はある
という大杉の言葉を鵜山さんも引用して演出されていたので日々挑戦だった。
それにしても疲れた。
3倍速で喋ってくれという要求と、熱さと激しさと、大きなプレッシャーを抱えての毎日は、命を削る時間だった。
そして
民衆をとことん信じるアナーキズム、自由恋愛、
民衆芸術論が今の世にどう響くかはわかりません。
「国家」なんかいらないという論は、現在の当たり前にある「国家」を必要ないと言っても、ほとんどの方が「?」となるでしょう。
自由恋愛にしても受け入れられない方が多いでしょう。
しかしそれらの当たり前にあるもの、当たり前の価値観、権力構造、道徳、が本当に正しいのか…
そこを改めて問いただす存在が大杉栄なのかなと思いますし、芸術の役割なのでしょうか。
道徳や美徳や価値観、常識が狭まれて行った先に何があるのか…
それはもう歴史が証明しており、
やはりそれぞれの個人の自由、精神の自由というのは守られなければならない。
(勿論絶対的にやってはダメなものはあるが)
クロポトキン大杉栄、というより宮本研が言う、
「権力は民衆のものだ」
「民衆を信頼できないから働きかける。しかし、信頼できるからこそ働きかける」
「誰も何もしてくれない場合にのみ民衆は動きます」
今の世に響かせたい国民主権。
権力は我々のものなのだ。
近々選挙ある〜
今回の新劇交流プロジェクトで出会った皆さんとは、単なる寄せ集めではなく、新劇を背負った、根っ子はつながる同志という絆を感じました。
良い出会い、良い時間を過ごさせていただき感謝です。
そして今回最後の芝居となった渡辺美佐子さん。
最後のカーテンコールは感動しました。
一時代を築いた方の最後のステージにいる自分が不思議で、花を咲かせられた芝居に安堵と感謝の気持ちで一杯です。
本当に皆々様ありがとうございました❗
さて少し休みたい。
正直、身体の不調、心の不調もピークに達している。
10日間くらい休んで、稽古が始まる。
8月は毎年のライフワーク『月光の夏』
そこから怒涛のような芝居漬けの日々がまた始まる。
10月は外部出演、東京、大阪、横浜公演
11月『獅子の見た夢』東京、神奈川公演
2023年
1月は外部出演
3月は劇団公演(未定)
と休みはない。
とにかくリフレッシュしたい。
その日その時間をただただ気持ちよく生きる。
南保大樹
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます