【霊告日記】第十七回 大空を行く四輪馬車16~19(2000年) アルチュール・ランボー
大空を行く四輪馬車の第16回と17回は内容が連続している。16回で連句の特性を探り、さらに17回では文芸とインターネットの可能性との関連を解き明かそうとした。このころ私はただひたむきに文学の革命を夢みていた。そしてその思いはいまも変わらない・・・
【大空を行く四輪馬車】16 『れぎおん』28号 (2000年冬号)
【大空を行く四輪馬車】17 『れぎおん』29号 (2000年春号)
大空を行く四輪馬車の第18回目はアルチュール・ランボー論(←テキスト版へのリンクです。別のランボー動画も付けました)である。ユーチューブからランボーの詩の朗読の動画を探しだし訳文も添付しておいた。WEBではこういうことも可能である。16回目と17回目で述べたインターネットの空間における文芸の可能性を切り開くひとつのサンプルとして見て頂きたい。
【大空を行く四輪馬車】18 『れぎおん』30号 (2000年夏号)
大空を行く四輪馬車の最終回はサルサ・エッセイである。題して「永遠のサルサ」。私の文章修業はここにおいてある到達点を示した。しかしそのことと引き換えにこれ以後私は同じ分量では連載を続けることができなくなってしまった。前回の質を超えるという自らに課した約束を果たせなくなった。そこで『れぎおん』で新たに1頁分の連載を始めて質を確保しようとした。それが「好日」シリーズであり、全50回・12年と6か月連載を続けた。「好日」は『れきおん』廃刊によって終わったのである。
【大空を行く四輪馬車】19 『れぎおん』30号 (2000年秋号)
※ 「永遠のサルサ」はSHJ(サルサ・ホットライン・ジャパン)のHPからテキスト版で読むことが可能です。☆SHJのHPは⇒こちら。「永遠のサルサ」へリンクの掛かった頁は⇒こちらです。
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永遠の詩人アルチュール・ランボー
アルチュール・ランボー
MA BOHÊME (Fantaisie.)
ぼくの放浪(幻想):高橋彦明訳
Je m'en allais, les poings dans mes poches crevées ;
Mon paletot aussi devenait idéal ;
J'allais sous le ciel, Muse ! et j'étais ton féal ;
Oh ! là là ! que d'amours splendides j'ai rêvées !
ぼくはでかけて行った、破れたポケットにげんこつをつっこんで、
外套もおあつらえ向きになった。
ぼくは大空の下を歩いて行った。詩神よ! ぼくは君の忠僕だった。
ああ! 全く! 何と素晴らしい愛の数々をぼくは夢みたことだろう!
Mon unique culotte avait un large trou.
— Petit Poucet rêveur, j'égrenais dans ma course
Des rimes. Mon auberge était à la Grande-Ourse ;
— Mes étoiles au ciel avaient un doux frou-frou.
ぼくの奇抜なズボンには大きな穴が一つあいていた。
ー夢みる親指太郎みたいに、ぼくは歩きながらぽつぽつと
詩の韻をひねっていた。ぼくの宿は大熊座。
ー空に光るぼくの星たちはやさしくひそひそ囁いて
Et je les écoutais, assis au bord des routes,
Ces bons soirs de septembre où je sentais des gouttes
De rosée à mon front, comme un vin de vigueur ;
道ばたに腰かけて、ぼくは星の話を聴いていた。
あの九月の素晴らしい夜に、ぼくは精をつける酒のように
額にしたたる夜露を味わっていた。
Où, rimant au milieu des ombres fantastiques,
Comme des lyres, je tirais les élastiques
De mes souliers blessés, un pied près de mon cœur ! Octobre 1870
不思議な影たちに囲まれて韻を踏み、
ぼくは、竪琴みたいに、胸のあたりまで片脚を持ちあげて、
破れた靴のゴム紐を引っぱっていたのだった! 1870年10月
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★★ ダンボールネット ★★ 2000年1月1日開館
アンドロメダ館 暫定版
ダンボールの部屋(オープン 07/2/3) 電脳文芸誌『アンドロメダ』
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