古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十二章 乍恐奉願口上・その四十七奉存

2012年10月06日 07時07分51秒 | 古文書の初歩

乍恐奉願口上第十一ページ、上の画像の一行目二行目

 

解読 奉存候。此段宜御取扱被為成下候様奉願上候。

    仍之書付差上申候。以上。

読み 存じ奉り候。此の段宜しくお取扱成しくだせられ候様願い上げ奉り候。

    これによって書き付け差し上げ申し候。以上。

 

解説 「奉存候」・・・読みにくいですが、文章の流れからよく見ていると見えてきます。 「此段」・・・これも読みにくいですが、定型句として頻出しています。 「宜」・・・難解です。よく見て下さい。 「御取扱」・・・熟語としてよく出ます。 「被為成下」・・・成し下せられ。「為」は「せ」とか「させ」と読み、助動詞で使役の意味に使います。この場合「為」が無ければ、「成し下され」。「為」が入ると「成しくだせられ」と読みます。 「下」の右下に伸びている部分を「候」と読んでおきます。 「願上」の次ぎも「候」 二行目最初は慣用句で、「仍之」・・・これによって。 「書」も難しい崩しです。「出」とよく似ているので迷います。形で覚える字。 「申」は縦棒に点。 「候」。の次は「以上」の崩しです。