古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十二章 乍恐奉願口上・その五十三売捌

2012年10月12日 08時56分25秒 | 古文書の初歩

 

 

乍恐奉願口上第十二ページ、上の画像の九行目十行目

 

解読 売捌、残八拾俵積入候代金借用ニ相成候得共

    金子手元ニ無御座候付、為手附積入候醤油五□

読み 売り捌き、残り八十俵積み入れ候代金借用に相成り候得ども

    金子手元に御座無く候に付き、手付けとして摘み入れ候醤油五□ 『どうしても読み取り不可能の場合はこの様に□と表示します。』

 

解説 「売り捌き」の次は読めませんが、「残」です。「のこり」。崩し字辞典に載っているような崩しではなく、読み取るのは難しい字です。 「積入」の右下に「候」が有ります。 「借用」・・・「用」は形で覚える字。 「相成」の次は慣用句で「候得共」・・・そうらえども。 最終行に移って、「金子」・・・『きんす』と読む。お金、現金、の事。「手元」・・・「手」は「千」に見えます。本行下部にもう一度出ます。 「無御座」・・・慣用句で「ござ無く」。 「座」の次は「候ニ付」。 「為」・・・として。 「千附」ではなく、「手附け」。手附けとして。 「積み入れ」の右下に「候」があり、「醤油」と続きます。商品として積んでいる醤油。 「五」の次の字はまるで消えていますが、後のページに出て来ますので、「五挺」に間違いないと思います、