古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十二章 乍恐奉願口上・その六十八相雇

2012年10月27日 06時43分35秒 | 古文書の初歩

 

乍恐奉願口上第十五ページ、上の写真の九行目十行目

 

解読 相雇候付大ニ入用相掛り乍難渋も次第ニ快相成候付

    漸杖ニスカリ歩行仕候儀ニ御ざ候。右ニ付、新宮表にて

読み 相雇い候に付き大いに入用相掛り難渋乍らも次第に快相成り候に付き

  漸く杖にすがり歩行仕り候儀に御座候。右に付き新宮表にて

 

解説 「相雇い」の次の点は「候」。続いて「付き」。「付」と「而」の書き方がよく似ていますが、ひしゃげた形が「而」で縦長の方が「付」です。 「入用」・・・入り用。費用。出費。「用」の崩し方に注意。  「乍難渋」・・・下から返って「難渋乍ら」。難儀しながら。 「次第」『しだい』の「次」と言う字の形も覚えましょう。 「快」・・・この場合は『よく』と読みます。  「相成」の下に小さく「候」続いて「付き」。 最終行最初は「漸く」。 「杖ニスカリ」・・・杖にすがり。 「歩行」・・・「行」の字も覚えましょう。 「右」も何度も出ました。 最後の字は「にて」。合成字です。