狷介不羈の寄留者TNの日々、沈思黙考

多くの失敗と後悔から得た考え方・捉え方・共感を持つ私が、独り静かに黙想、祈り、悔い改め、常識に囚われず根拠を問う。

古き良き伝統・文化を守りつつ、それまでの不正・矛盾・偽善等を改めて行く「バランス」が大事・・・「ハゲタカ」を読んで

2013-05-11 07:14:26 | 日本政治・総合 2012~2017
 総タイトル:【古き良き伝統・文化を守りつつ、それまでの不正・矛盾・偽善等を改めて行く「バランス」が大事・・・「ハゲタカ(上・下) 」を読んで】

 昨日5月10日に東京外国為替市場の円相場で、世界的金融危機(世界同時不況)のトリガーとなったリーマン・ショック2008年9月15日リーマン・ブラザーズ破綻)のあった2008年9月以来の4年8ヶ月ぶり1ドル100円64銭の終値を付けました。また先日5月7日には東京株式市場の日経平均株価が、2008年6月以来の4年11ヶ月ぶりに14,000円台を回復しました。しかし、NYダウ工業平均株価の異常な程の高値・暴騰アメリカの「財政の崖」の懸念から、今後にアメリカ発の世界恐慌の恐れが有ります。
 また現在TPP(環太平洋経済連携協定)での交渉に、日本は参加しています。それにより日本の農業や医療等が潰される懸念が有ります。
 その様な状況の中、次の本の小説を読みました。
 「ハゲタカ(上・下) 」(著者:真山 仁氏、出版社:講談社文庫 、出版日:2006/3/15(単行本は2004年12月にダイヤモンド社より刊行))
 1985年のプラザ合意後の円高ドル安政策によるバブル景気が続いた後の1989年12月29日、東京証券取引所・大納会での日経平均株価・最高値38,915円を付けた翌年の1990年2月21日にバブル崩壊1995年の1月17日の阪神淡路大震災3月20日の地下鉄サリン事件の直後に円相場の当時最高値となる1ドル79円75銭を付け、同時にNYダウ工業平均株価が急上昇する現象が有りました。その翌年の1996年から2001年までの第一次金融規制緩和「金融ビッグバン」、2002年からの第二次金融規制緩和、2002年のITバブル崩壊が有りました。本書は、それら1989年末から2004年頃までの状況を背景にしています。
 バブル崩壊後地価・株価暴落、倒産、銀行の不良債権等の問題にユダヤ系等の外資系投資ファンドの参入によるバイアウト(株の買い占め)と企業買収によって古き良き老舗・企業の文化・伝統・歴史が壊され金融規制緩和によって金利の低い日本から金利の高い海外の金融機関にお金が流れ続ける事が起きました。金融改革は国際化、デリバティブ(金融派生商品)等によって金融市場原理至上主義と言う間違った経済・考えをもたらし、モノづくり等の実体経済が翻弄されて壊されていきました。そして、極端な貧富の格差を生み出す事にもなりました。
 バブル景気の頃は企業、個人皆が傲慢になり道徳・倫理観も堕落して、経済構造や人間の精神も腐敗していました。バブル崩壊後の長いデフレ経済の下、政界・官界・財界など構造改革等でまだまだ足りないながらも様々なを出して来て企業や人それぞれの考え方も謙虚になって良くなって来ているものと思います。景気の悪い事は不幸な事では無く、却って特に人間の内面を高めていけるもので良いものと思います。改革によってそれまでのものを全て破壊して無くしてしまう様な一方に偏るのでは無く、古き良き伝統・文化を守りつつ、それまでの不正・矛盾・偽善等を改めて行く「バランス」が大事である様に思います
 
ハゲタカ(上) (講談社文庫)ハゲタカ(上) (講談社文庫)価格:¥ 820(税込)発売日:2006-03-15

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