世界記憶遺産に御堂関白記と慶長遣欧使節資料 ユネスコ
http://www.asahi.com/culture/update/0619/TKY201306180498.html
結構なこと。
しかし、しかし、記事を開いてみると慶長遣欧使節資料の絵が先に来てる。これは御堂関白記こそハイライトだと思うんだけどなぁ。
慶長遣欧使節は16世紀末、17世紀になんなんとする時代の資料。
17世紀ぐらいになると世界中どこでも残存資料は多い。
御堂関白記は10世紀末から11世紀。
この差は実に大きい。
記憶遺産に「御堂関白記」など
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130619/k10015403511000.html
NHKの見出しは正常だと思う。中身みてないけど。
とはいえ、慶長遣欧使節資料は、鎖国時代直前には結構日本と欧州は関係してたんですよ、を示す上ではいい資料ではあるんでしょう。日本語環境において国際交流なる語には魔力があるし。
でも、しかし、う~ん。資料は資料でいいんだけど、欧米人及びその史観を鵜呑みにする一部日本人って、秀吉、家康あたりの日本が欧米のとりわけポルトガル、スペインというキリスト教勢力を非常に警戒していた、その結果として鎖国に及んでいったという経緯がまったく理解していないのが現状。
こういう資料が有名になることによって、交流イコール友好、私たちは昔から仲良でしたみたいなことを言い出す人が日本の側にでてきやしないかとちょっと危惧したりもする。昔は昔、今は今だからね。
東アジアに触手を伸ばしていた欧米を私たちは簡単に極悪非道扱いできるけど、あっちではその視点はあまりないという現代に繋がる問題があって実はこのへんはやっかいな案件だと思う。まだ。
とまれ、資料は資料。より大事にできる体制になっていくことを願ってる。
御堂関白記は倉本一宏先生が現代語訳をお出しになったので、読みやすくなってよかったよかったと思ったのがつい数年前だったと思うんだけど、それはつまりこういう動きがあったからだったのかしら?とちょっと思ったりもする。
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