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ナラティブ崩壊後、それでも帝国拡張路線?

2020-11-07 03:52:29 | 太平洋情勢乱雑怪奇

アメリカの大統領選挙は、次々と郵便票が加えられているので、メディア的にはバイデンの勝ち、万歳となって、後は最高裁まで含めた法的バトルが1カ月続くという恰好でしょうか。

で、何か日本のtwitter、ブログ界隈を見ているとトランプが何か秘策を持っているみたいな話をしている人が垣間見えるわけですが、別に秘策はないと思う。ってか、福音派はこれだからイヤなんだようなぁとか思ってる。

だがしかし、バロットハーベスティング(票の収穫とでも)は強い主張であるように見えるので、最低でもID不明とかバックデートの票ははじかれるでしょう。また、これがとてつもなく問題視されれば、壮大な数え直しが発生する可能性もあるかも。

米大統領選:キーワードはballot harvesting

 

共和党が乗ってるような乗ってないような怪しいところなのも気になるところ。トランプ、サンダース、トゥルシーといった面々は共和・民主でやってきた現体制に対するアンチなので人々の支援だけが頼りなわけですが、トランプは共和党を超えた支持層をゲットできなかったところが、振り返ってみれば痛いところでしたね。

トランプになろうがバイデンになろうが、今後のアメリカにとっては、トランプ的なものを続けられるのかという焦点はあるでしょう。中国なんかは続くだろうという論評を出しているみたいですが、どうでしょうか。

私はもっと厳しい見方をしていてですね、アメリカ人の多くは結局何か別のフレームを出されると忘れちゃうんじゃないのかという確率が結構高い気がしてる。

 

いずれにしても、今回のこともまた長い目でみれば、the Westの一極主義がすかすかになってきてるという流れの一環にすぎないと思うな。

今年は、過去75年間the Westを中心に組み立ててきたナラティブが崩されている年だとつい10日ぐらい前に書いたけど、その考えに変わりはないですね。

2020年:the Westのナラティブ管理崩壊年

 

アメリカが混乱しているからアメリカの没落と見やすいけど、戦後のアメリカというのはヨーロッパと日本を含めた超国家、つまりthe West帝国をやっているので、アメリカのアラが見えてみっともないところがまる見えになるということは、the West帝国の信用がなくなるということ。

もっと具体的にいえば、他の地域に対して、ああせい、こうせいと言っても、なんでお前ら破壊者の言うことを聞かないとならないわけ?という態度に出てくる国と地域がこれまで以上に出てきて、the Westが勝手に決めたアジェンダに乗るか乗らないかは対象となるその国次第ということになるという話。

 

■ 帝国拡張政策は上手く行くのだろうか?

私としてはトランプが選ばれる方が、世界中の大多数の国にとっても、アメリカ人にとっても良いだろうとわりと真面目に思ってたし、今も思ってる。

だって、バイデンだろうがハリスだろうがヒラリーだろうが、民主党の外交方針は超タカ派しかない。こっちは、あくまでthe West帝国の拡張を選んでる方ですからね。

 

だから、民主党からは、こんな発想は出てこない。

トランプ:終わりのない戦争時代を終わらせてるの!

トランプは6月13日、ウェストポイント( 陸軍士官学校)の卒業式で卒業生を前にスピーチをした。

この中で、アメリカの兵隊の仕事は外国で国を作ることじゃなくて、国を外敵から守ることだ、我々は終わりのない戦争の時代を終了しつつあるんだ(We are ending the era of endless wars)と語っていた。

Trump delivers commencement address at West Point graduation

 

で、この発想は、直近では、過去40年間の「傭兵使ったテロリスト大作戦」の終わりを意図しているだろうと思う。だからアフガニスタンの撤退に拘ってた。

裏を返せば、ムジャヒディーンを応援してたアメリカとか、アルカイダと共に歩んでたアメリカ軍を素晴らしいというわけにはいかないだろ!!ってこと。

端的にいえば、アルカイダとの手切れですよ。

 

■ 止められないムジャヒディーン祭り

だがしかし、最近のフランス、オーストリアで起きた事件などを見るに、the West帝国のヨーロッパ側はこの帝国の縮小に納得してないんじゃないのかなと思える。まだまだ、イスラムを敵視して頑張りたい(笑)。ムジャヒディーンよ永遠に!!

 

フランスで起きた事件を、イスラム過激派との宗教の問題みたいに書くのは間違ってるでしょう。あれは、チェチェンで紛争を起こすために西側が育てた過激派の問題。フランスはチェンチェン用の人をかなり育てたらしいので、フランスにいる。

この事件に際してロシア当局者は、

ロシアはフランスに対して、北コーカサスからのテロリストがもたらす危険性を何度も警告してきた。しかし、フランスは彼らを「自由の戦士」として受け入れ続けてきた。

と言ってた。

MOSCOW (Sputnik) - Moscow has repeatedly warned Paris of the threat coming from terrorists from the North Caucasus, but France kept accepting them as "fighters for freedom" and even granting citizenship to some of them, Russian Deputy Foreign Minister Oleg Syromolotov said in an interview with Sputnik in light of the recent violent attacks. 

Moscow Warned Paris Many Times of Dangers Posed by Terrorists From North Caucasus, Deputy FM Says

https://sputniknews.com/europe/202010301080923802-moscow-warned-paris-many-times-of-dangers-posed-by-terrorists-from-north-caucasus-deputy-fm-says/

そして、それら偽の「自由の戦士」たちは、フランスに隠れ家があるし、フランス国籍を持っている人もいるとも言っている。

傭兵として雇ったつもりが傭兵らが言うことを聞かなくなるってのは歴史的に結構起こってる話だと思うんだが、どうしてヨーロッパ人は気づかないんでしょうかね。

で、アメリカのトランプ政権が政権について直ぐに移民制限の話を持ち出したのは、こういう人たちをアメリカに入れたくないからこそ、だったと思われるわけですが、当時主流メディアは、それを人種差別問題にしていった。

この意味は、アメリカに、偽の「自由の戦士」を匿いたいってことでしょう。

 

また、極東の日本も、何も変わりません、冷戦で結構でございますという態度なので、反ムジャヒディーン派ではない。

渾身の冷戦護持派大勝利であるらしい日本 (2)

 

どうするつもりなんでしょうね。

しかし、現在は1980年でも2000年でもないので、言いがかりをつけて派兵するっつっても、既にやたらめったら海外に兵隊を送り込んでいる状態なので、ここからどこかで大きな紛争をといったって、何ができるんだろう? 

ってことで、この傭兵を片づけられない問題は、トランプが大統領である間は下火だったけど、バイデン/ハリス政権になったらまたテロリストと共に歩む21世紀のアメリカ路線(またの名を「ムジャヒディーンよ永遠なれ!」派)に戻る確率は高い。

最近の動向からすると、トルコ系をつないでトルコからキルギス、ウィグルまでとかいうお馬鹿構想にもう一回火をつけるつもりなのかなと思わないでもない。ヨーロッパ向けには、コーカサスこそ欧州の生命線とか売り出し、日本に対しては、中国を弱体化させられると売り込む。その間、民主党首脳なんかは中国ビジネスで儲けるくせしてね。あははは。

だがしかし、それをカバーして、アメリカ人を納得させられる、申し分のないナラティブは組めるのだろうか? 一生懸命、ロシアは敵だ、中国は敵だと触れ回ってるのは、戦争したいからだと理解してるけど、果たして、いっかなお馬鹿なアメリカ人だとて、ここでまたウクライナに派兵を!とかいう類の話に乗るのだろうか?

わからいないけど、でも、トランプが落選するということは、またまたそういう時代に戻るということ。その成否は、2015年よりも遥かにWest側に不利であるにもかかわらず。

 

■ オマケ

ドイツの外相が、トランプに、負けたんだから燃料投下してんじゃねーと言ってる。

ワンマンショーじゃないんだ、民主主義にとって良く負けることは重要なことだ云々とごたくを並べてる。

US is ‘not a one man show’: German FM warns Trump not to ‘add fuel to fire’ over election result

https://www.rt.com/news/505870-germany-maas-warn-trump/

ナワリヌイ事件という天下の馬鹿騒ぎで、二回目の国会議事堂放火事件みたいに急展開するような怖いところより、大分マシだと思う。

ワイマールからヒトラーへ v.2(ただし気分とカッコだけ)

ドイツ、フランスを含む欧州は、コロナ騒ぎが怪しいし、ドイツはグレートリセット派が天下取ってるわけだし、やっぱりこう、トランプ追い落とし騒ぎのためのコロナだったのだなと思わずにはいられないわ、ほんと。

 

 


 


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3 コメント

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アンチファが官軍化する! (ローレライ)
2020-11-07 13:28:48
バイデン派がアンチファや BLMを利用したおかげでアンチファグループは官軍化して総会屋化するのがナチスリベラルのパターンである!
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情報の不足 (金 国鎮)
2020-11-07 12:37:34
近年の中国の鉄道網の強化がすざまじいが
実際はどうなのか良く分からない。
一帯一路とか中央アジアの混乱についてのニュースは頻繁に出てくるがこれは逆にいうと具体的な情報はないということだ。

多くの人たちが中国から中央アジアを経由して
ロシア・ヨーロッパ逆にヨーロッパ・ロシアから中央アジアを経由して中国に頻繁に行けるようになれば恐らく
世界の情報の流れは根本から変わるだろう。

ロシアと中国からもっと多くの具体的な情報が必要なのだが胡散臭い情報だけはやたらと多い
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マフィアに市場開放して西側暗黒社会! (ローレライ)
2020-11-07 07:16:40
ゴッドファーザーとは政治的な理由で市場開放されたアメリカの暗黒街に移民したシチリアマフィアの物語だったが、アメリカと西側諸国は麻薬マフィアばかりかナチスやアルカイダにも市場開放して自国を暗黒社会にして来た!
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