今の日本の対米従属の仕方は、昔天皇を抱く我が国体こそ天壌無窮とか言ってたそのメンタリティーの次のバージョンとして、天皇のところにアメリカが入っただけだろ、と白井聡さんが指摘して2年か3年。
安倍ちゃんは、日米同盟は「不滅の柱」とか言い出した。
日米安保条約の改定から60年 安倍首相、安保条約は「不滅の柱」
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3883520.html
日米安全保障条約の改定から60年を迎えた19日、政府主催の記念式典が東京都内で開かれ、安倍総理は、日米安保条約は「不滅の柱」として、引き続き強固な日米同盟を構築すると訴えました。
「いまや日米安保条約は、いつの時代にもまして不滅の柱。アジアとインド太平洋、世界の平和を守り、繁栄を保証する不動の柱です」(安倍首相)
これはもう、首相自ら天壌無窮のアメリカ支配を是認したようなもの。
白井さん、おめでとう!
国体論 菊と星条旗 (集英社新書) | |
白井 聡 | |
集英社 |
さらに、今日の首相の発言は、もう1つ、重要な意味を含んでいる。
それは、これまでは、日米安保というのは日本を守るために日本は結んでいると発言してた。
本当は自衛隊を作った時から、米軍の世界戦争の足にすることを構想していたダラス時代のアメリカさんだったのだが、日本国民向けには、日本を守るために結んでいることを強調していた。
それが今、「アジアとインド太平洋、世界の平和を守り、繁栄を保証する不動の柱」となり、つまり、アメリカの世界戦略を担う私たちなのです、と発言するまでになった、と。
いやぁ、スゴイですね。米軍は75年間かけて確実な保護領を持った、といったところ。この保護領はプエルトリコなんかと異なり、自分で金出してくれる保護領だからアメさん的には二度おいしい。
アメリカさん、おめでとう!
で、じゃあ私らって何よ、と考えると実に空しいわけだが。
でもって、この間、
■ 思いつき
- ふと思うに、中東がダメになることを見こして日本を中心に極東でこの軍事マーシャルプラン的ドル防衛が始まってる、とかなのかなと思ったりしてみる。
イランの報復ミサイルまとめ&カオス圏・ドル圏
これは結構本当であろうと思う。中国の脅威をネタに、インド洋に展開できる能力を持とうという話になるんでしょう。別に本当に戦争しなくたっていいわけ。所詮はアルカイダ&IS使うような集団なんだから(笑)。
始終カオスを作って、それをメディアが引っ張って騒ぎにするだけでも支配システムは維持できる、という算段も可能。異常な話だけど。
そして、全体としては、日本を米ドル圏にしようとしているのではなかろうか。少なくともセミ・ドル圏みたいな感じ。
銀行でいつの間にか外貨預金の取り扱いが増えてることなどはそれを物語っていると思ってるわけですよ。預金を円だけで持ってた人が圧倒的大多数だった国民なわけですが、ドルでもどうですか、と案内されてる。ネット時代なので、とても簡単に買える。
もちろん米ドル預金の利息は日本円より高い。整数がしっかりついてるものも結構あるようなので、いいかな、とドル預金を始めている人は結構な数に上るものと思われる。
次は教育。多分、米圏というより英圏とより密接なつながりになるのではないかと推測できる。そうなると、より高度なことを学習する人は英語でいく、という体制になるんじゃないですかね。シンガポールとか香港みたいな感じ。
■ 振り返ってみて
振り返ってみて、ここまでにはしないで置くためのわずかばかりのチャンスが、2015年夏の安保法案の時でしょう。あれだけ自民党の古い政治家を含めて反対しまくる人たちが集まるチャンスは、滅多にない。あそこで安倍を下して、来し方を振り返ることが、日本に残された、できるだけ日本度の高い日本で行くためのわずかなチャンスだったと思う。
■ 関連記事