さるやんごとなき人の結婚話

あまり触りたい話ではないのだが、だがしかし、これは一体何なんだろうかと奇妙奇天烈な感じになっているのが日本国の天皇の孫として生まれて、つい最近新しい天皇の姪となった人の結婚話。

もう、もう、壮絶に気持ちが悪い。とてもへん。

そして、冷静に見ると、一体全体どうしてこうなった？？？？なのは、ついこの間までは、壮絶な雅子バッシングこそネット上の主流だったのに、どうしたことだか、現在の主流は紀子バッシングになっているわけね、というところ。

そこで、ちょっと見てみようと思って昨日かなりの時間を割いて、ざーっとネットを見た。5チャンネルも見た。

いやもう、すごいね、紀子さんバッシング。そして、あれほどまでに盛んだった、ドスコ（だっけか？）雅子は皇室を壊しに入ったのだ云々とかいう話はきれーーーさっぱり消えていた。

2ちゃんねるから5チャンネルに代わる時なのかいつなのかしらないけど、ログを消したんだろうね。あれほどあったものがない。ただ、ネット上ではキーワード検索してみると残っていることは残ってる。

確か、雅子さんは創価学会の外務省の派閥が輿入れさせたのだとか、韓国系が輿入れさせたのだとか、そのあたりが盛んだったと思う。ハーバード入学はコネ入学で決まり、といった感じになっていたし、小和田父は糞みそだったし、小和田の家系はどうしたこうしたというのもいろいろ読んだ。まぁ、アメリカの有名私大は世界中のエライ人の子弟を入れるからその線は間違っているとは言えないんだろうけど、でもふるいにかけるラインは高いんじゃないのか、とは思う。

そして、そんなバッシングの中で秋篠宮家に男子が生まれたわけだから、勢い、男子を誕生させた秋篠宮こそ天皇になるべきだとかいう話になっていた。だがしかし、その話がなくなったどころか、秋篠宮家はそもそも自由結婚などしてけしらからんカップルだったからこそ、あのような不始末が起こるのだ、ということになっているらしい。何この手のひら返し！

多分、転回点は平成天皇が止めると言い出して、あっという間に代替わりが起こったところだったんだろうか？

いやしかし、その前に、秋篠宮家の子どもたちが学習院からICU、お茶の水に移ったあたりも何かのシグナルだった気もする。

よくここまで変われるものだと呆れつつ、怖いとも思った。

いろんなことを考えたけど、5ちゃんサーフィンでひろったエントリーのこの線はなかなかいい感じじゃないかと思った。

586 可愛い奥様[sage] 2021/09/16(木) 00:19:46.26 ID:BXjkryCC0
親が弱腰だったからじゃないでしょ。
女性宮家を欲した上皇夫妻の計画がすべての発端。
最初は小室でいいと浅はかにも思ったんでしょう、上皇夫妻も。
それより早く婚約をリークして女性宮家を特例法にねじ込みたかった。
小室のスキャンダル報道が出ると美智子さんは例に拠って梯子を外し批判は秋篠宮家だけに向けられた、未だにそう。
女性宮家を目指す皇室にとってお荷物になってしまった眞子様を、両親はどうすればいいかわからなかったというのが真相では。
他の縁談などはもう望むべくもなく、上皇后は邪魔者扱い、
そうなれば眞子様だって自分の行き場は小室しかないと意地になる。
この状態で、親に何ができるというんだろう。

多分、女性宮家の創設というのは、断固男系男子派にとってのクッション案だったわけですよね。一気に、女性天皇容認に行く前に、女性宮家を創設して対象人数を増やして皇族ファミリーを維持する。その中で元皇族だのなんだのから男子を迎えていく、みたいな・・・だがしかし、どっちにしても子どもが生まれないことにはどうにもならないんだけどね。

そこで、その1号になったかもしれないさるやんごとなき姫君が選んだ相手は、どうも大方の親族が好意的になれる人でもなかった、と。

じゃあ、だがしかし、そもそも、どうしてもっと前にこの話を破談にできなかったのか？ また、金銭トラブルなるものが、国家を揺るがすほどの額でもないわけで、にもかかわらずこれを解決できなかった。とてもへん。

これは爆弾ネタだと知りながら進めた人がいたからこうなった、じゃないのかと思う私がいる。

目標はもちろん秋篠宮ラインの下げ。

 怖い世界。

■ 後ろ盾がないと立后できないようなものか

で、これらの疑似宮廷劇みたいなのを眺めつつ、日本の天皇システムにおいて、ちゃんとした後ろ盾がないと立后できない、つまり皇后になれないというシステムが生きているってことかしら、とか思った。

多くの人は、後継ぎを生むと国母となって権力を得ると考えているような気がするけど、これは基本的にむしろ武家のシステムでしょう。朝廷システムでは子どもがいることと皇后のポジションには関係がない。また、1人の天皇の皇后が1人とも限らない（先例を作ったのが一条天皇）。さらには天皇の妻ではない人が皇后になるケースも出てくる。なにそれ？なんだけど本当。

このわけのわからないシステムいじりの延長に概ね終止符が打たれたのが朝廷集団が公家集団として制限を受けるようになった徳川時代だと思う。もとより、小大名扱いで保護を受ける立場になっているので、強い後ろ盾を持ってポジションを配給して庇護を受けるというシステムが不要になった（まったくできなくなった）ためといっていいかと思う。

で、そんな背景をもとに考えると、先帝の妻たる美智子さんは一般には平民の子なので立場が弱いようなことを言っているが、実のところ、戦後体制そのものの巨大な流れがマスコミを通して味方になっていた人だから、強い「未来の皇后」だったと思う。

昭和天皇はこの人との結婚に反対していないし、そもそもバイニング夫人を自分の嫡子の家庭教師にするぐらいなんだから、美智子さんと開かれた皇室案は歓迎だったでしょう。敗戦にあたって、民主主義とキリスト教っぽいチョイスをしていくことが今後の安定だと読んでいたと思うし、実際それは（これまでのところ）正しかった。

しかし物語には敵役が必要。そこで敵役になったのが、常磐会などの旧支配層出身の女性集団。平民である美智子さんをいじめているのだというストーリーがすっかりおなじみになった。

雅子さんのケースはこのパート2だったんだと思う。つまり、小和田さんという外務官僚の娘を、時の政治家たちが推して誕生してできた、戦後体制によって後見されてる人って感じ。どこまで本当か知らないけど、小和田さんを推したのは福田赳夫という話を聞いたものだった。

（今、ネットで、福田赳夫 小和田で検索したら、雅子さんは福田赳夫の孫だった、とかいうサイトがトップにあった。これは、昔の人が覚えている、小和田さんは福田内閣の関係者で云々というリアルな関係の話をデマで上書きしているじゃなかろうか。ということは、えええ、隠したい人がいるの？と驚いた。）

ということで、雅子さんの生んだ子どもが男でも女でもそのまま天皇になるという路線で全ては走っていたんだろうと思う。そして女の子しか生まれなかった。もちろん、そんなことは許さない、男系男子しかいないのだ派にとってこれは承服しかねる事態だった。そして、そんなところに弟宮のおうちに男の子が生まれたもんだから、話はがぜんややこしくなった。

だがしかしレールを脱線させる気はないというのが現上皇の意思だったんでしょう。だから自分が生きているうちにそれを達成しようとした、と。

■ 成功してない気がする

とかとか、いろいろと書きたくなることはあるんだけど、総じていうなら、だけども、この、天皇を使って日本人の統合みたいなものを作って、下々を束ねるという構想は実のところ結局大失敗なんじゃないでしょうか？

結果的に、タブロイド的ななにものかが出来上がってしまったとしか言いようがないんだもの。

おそらく、何がなんでも男系男子派は、これはマッカーサーのたくらみだ、陰謀だ、左翼の深謀遠慮だ云々というテーマでまた騒ぎを作っていくのかもしれない。

だがしかし、一度こうなったからには、もはや、神聖性、ある種の付加価値を取り戻すことはできないことをこの人たちはわかっていない。また、あなたたちの騒ぎそのものが、「なにごとのおはしますかは知らねども」的なものをぶち壊しにした。

もとより、時の権力者が推して皇后を経て朝廷を牛耳る的な方法論を、知的で洋風なお嬢さんを使ってやったその仕掛けも決してうまくはいっていない。

こちら側の落ち度は、日本の朝廷まわりは、「なにごとのおはしますかは知らねども」的いい加減さで成り立っていたのであって、リーダーとして成立していたわけではない、という点に対する理解が浅かったのではなかろうか。いやもちろん、だからこそこれ自体が破壊工作なのだと言ってしまえばそれまでだが。

まったくもって、まことにまったくもって遅まきながら、日本人にも、どういうレジームが望ましいんだろう、みたいなことを考えないとならない時期が来るのかもしれない、など思ってみたりする今日この頃だわ。

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