ロシアから多数の会社が引き上げているそうで、それは多分西側にとっては誇らしいことらしいんだが、単に、ロシアの脱西側化にとっての1つの場面だろうと私は思う。
それはともかく、今日はアメリカのタッカー・カールソンが、バイオラボについて取り上げていたことが話題。
今までウクライナにバイオラボなんかない、そんなものはロシアの偽情報だとあっちもこっちもあざけっていたわけだが、昨日、レトリカルな言い抜けをしたとはいえ、ビクトリア・ヌーランドは、ウクライナにアメリカ資金のラボなどありません、とは言わなかった。
Tucker: Why are we funding this?
というところから、アメリカ人なんだからアメリカの政府だけを信じたい、だがしかし、公的機関が嘘を言うのだったら、仕方がないから外国の政府の言い分も聞いてみましょう、では、と画面にロシア国防軍のコナシェンコフ少将登場。
軍事オペレーションの中で、キエフ・レジームが米国が資金提供した軍事バイオプログラムの痕跡を片付けていたのがわかりました
と少将が語る。これが、いわゆるロシアの陰謀論のルーツかもしれない、とタッカー。その上さらに、ロシア外務省はそれらのバイオラボがペストと炭そ菌の病原体を扱っていたという。
で、これは嘘なのか? もちろん私たちはロシア人の言葉なんか信じません、でも信じる必要はないのです。アメリカの国防省が2010年にこういう記事をウェブに載せてました。
ウクライナのオデッサにラボができて、そのラボは、バイオテロリストが使う危険な病原体を扱うことになると、ディック・ルーガー上院議員はラボの開設を称賛しました。
という記事なわけですね。自分で発表してたやんけ、というお話。
(コナシェンコフ少将Foxデビューを記念して貼ってみる。)
その後、ペンタゴンのスポークスマンが、嘘だ、そんなの嘘だ、まっかな嘘、ロシアの典型的な嘘の手口だのへちまだのというシーンが続き、だがしかし、では、ウクライナと米国国防省の関係は何なのだ、と。彼はそれには答えてないじゃないかとタッカーが畳みかける。
最後に、今度は中国外交部の趙さんが、米国は過去20年バイオ軍事の活動を検証するプロセスをブロックして、国内外の施設のインスペクションを拒否してきた、私たちは米国には完全な説明を求めると言ってる動画を持ってきた。
外国のプロパガンが画面に出たーというんだろう、そう、その通り。
俺たちは、外国のプロパガンダが嘘をついていると想定する、俺たちは自分の政府、たった一つの政府、アメリカ合衆国の政府が嘘をついているとは想定してない。
俺は中国政府の言ってることなんか何一つ賛成しない、全然だ。だがしかし、彼はフェアなポイントをついている。これは危険なバイオ兵器の話で、その危険なものがバイデン政権の下で安全じゃない戦争地帯に置かれてる。そういうこと。
ということで、このスクリプトはよく考えられてるなぁと感心。「俺たちは政府が嘘をついているとは想定してない」ってのは、嘘をつくな、を超えてなかなか良い口説き文句みたいな気がした。
あと、ヘイトの嵐の中で、ロシア人、中国人を出すというのも、混ぜるな危険みたいに思われるが、感情暴発が日常化した中で中和剤として働いている気がした。面白い。相手の話を聞くって大事なことなんだよ。
■ 反ネオコン
で、何度か書いた通り、一連のタッカーの主張は、ロシアと戦争する気になってるネオコンに対するあくなき批判になってる。ヌーランドに、2014年にクーデターやった人という冠を付けて話せる米国唯一の主流メディア登場者では?
これはやっぱり、もうガス抜きじゃなくて、ネオコンを倒したいという人たちが確実に存在してるという話なんだろうな、と思う。リアリスト系統の押しであろうことはまず間違いないでしょう。
ではどこかでアメリカに変化が来るのか。予想もできないけど、とりあえずアメリカは、欧州ほど息も絶え絶えにEU指令に従う人々、と言った感じではない。ヨーロッパはホントに大変。各国が多少正常化しても、その上にEUという謎のエンティティーが乗っているので、これに押しつぶされる。
資源も食料も輸入に頼る日本なのに、政府は何を考えているのでしょうか?中露側は資源国と友好な関係を築いていってるのに。
先日、王外相がケニヤ訪問した時の映像がCGTNに出ていましたが、ケニヤの大統領が、「私たちはレクチャーは要らない、友人を必要としている」と言われていました。
マリウポリの産科病院が爆撃され妊婦子供に沢山の死者が出たという件を、西側メディアが大々的に報じたみたいですね。(僕はよく知りませんでした)3枚の写真が大写しで掲載されたみたいですが、ロシア軍の調べでこの3枚に映っている妊婦は同じ女性で、アゾフに頼まれ「演技」した地元のブロガーです。この何日も前にアゾフが入院患者を追い出し建物にはネオナチの連中のアジトになっていました。大通りの交差点に位置しているので重要な拠点にしたかったようです。これを据え置きの爆弾で建物破壊。「役者」「写真家」を呼んできて撮影会を開いたとのことです。
ネオナチの連中というか西側の連中のいつものやり口ですが、大勢が情勢に注目する中でこういう扇情的なニュースは、人々の意識に深く刻み込まれるでしょうね。ロシアは悪となって、2~3日経って「真実はこうでした」と言っても、時既に遅し。西側メディアの大勝利。何とかならないものかと思いますが、人間真実よりも嘘を好むものでしょうか。今日の番組の中で、司会の女性がデンマークに住む幼なじみと話したことを語っていました。司会女性(かなり切れ者)が、本当はこうなんだといくら説明しようとしても、「もう沢山。聞きたくない。ロシア人であることが恥ずかしい。」と言って全く会話にならなかったそうです。日本もそうかも知れませんが、ヨーロッパの社会の狂い方はどうも想像を絶するようです。ルソフォビアのDNAが強烈に反応しているのでしょうか。
「ウクライナのオバマのバイオラボ」
https://quietsphere.info/obama-ordered-construction-of-biolabs-in-ukraine/
さて、この動画はたまたま私も見てましたが、タッカーの言い回しが、とても面白かったのですよね。
TAKUMIさんの記事を読んで、一番ツボッたのは、
画像の下のコメントでした。
(コナシェンコフ少将Foxデビューを記念して貼ってみる。)
タッカーは勇気のある人ですね。
そして、プーチン大統領は、男の中の男だと思います。