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新コロナとロシア経済( by FTの記事)

2020-12-19 15:01:34 | WW1&2
12月17日には、ロシアで年末恒例のプーチンのマラソン質問大会が行われていた。毎年のことなので驚かないけど、国民の問いにこれだけ答えられるリーダーは、まぁほとんどいない。西側にはいない。そこは固い。にもかかわらず、それが認められない人が多数いるのも西側。もう、なるようになるしかないね。

コロナ対策に対しては、その中でも、ロシアは一律のロックダウンはしませんということを言っていた。春先には厳しいのをやったけど、秋からは必要に応じて規制をしくが、一律の都市封鎖はしない、その代わり公共の場ではマスクしてね、しない人は罰金取る、という対応をしている模様。

ロックダウンは効果がないという記事も結構出てた。

で、その結果として、ロシア経済は春先の第一四半期8%減となっていたところから、第二四半期は-3.6%程度だそうだ。

どうしたわけだかFTが詳しく報じていた。

Russia’s economy ‘recovered’ quicker than most of industrialised world

大西洋からロシアまでの欧州系の人の各国はいずれも、東アジア諸国などとは比較にならないほどの人数が新コロナの影響を受けているので、その仲間の中で比較することが適切ですね。

中国が早々に+に転じたことは報じられてるけどその他については、なんだか情報が散発的だったので、これは有益ではなかろうか。青●が今年の第一四半期、水色が第二四半期。まぁその、ロックダウンの「成果」としか言いようがないと思うな。




で、もう1つは、ではコロナ対応でどれぐらい経済刺激策として金を使ったか。GDP比率で見たもの。日本トップ! なぜ!!って感じですが、ロシアはサウジアラビア並みのお金しか使ってなかった。人口が全然違うのに。



まぁその、刺激策と金融緩和策の「融合」みたいなものを考慮すべき数字でしょう。

実のところ西側諸国にとって笑えない事態だと思うが、あんまり心配している人を見たことがないという、これまたスゴイ事態。


■ 今日現在

で、ドイツが春先の対応では優等生だったのに、どうしたのだ、みたいな記事を目にしたけど、別にドイツだけでなく欧州は全部そう。春先とは比べものにならないスケールになってる。

これが19日付けのドイツのPCR陽性者数。

春先が左、現在が右。


死亡者がこれ。




同様に、ロシア。







データからはドイツはまだピークでなく、ロシアはおそらくピークの山にいるって感じではなかろうか。ドイツとロシアの中間の国々もだいたいこのトレンドの中にあるって感じに見える。

いつものように出典はここ。


これはやっぱり通常の呼吸器疾患と同様、寒さが大きく関係しているんじゃなかろうかと思いたくなる。ウィルスが活動しやすいのは4度付近とか言ってたと思うけど、そういう薄ら寒い時期であった11月あたりに、欧州各国はどこもがーッと伸び始めた感じだった。

この後、生き物にとって生きづらい時期が2ヶ月ぐらいあって、春先にまた伸びる可能性があるので、そこで収束に向かえるか否かが重要ではなかろうか。

いずれにしても、こうまで広がったら秋にもまだ余波は残ると思うな。ということは、突然の弱毒化を待つか OR ワクチンを含めて対応しつつ集団免疫にしていく、のいずれかしかないよね。


■ Sputnik V、ドイツと交渉してる模様

今日のTASSによれば、ロシアのSputnik Vの製造販売元が、ドイツと共同生産の交渉している模様。

Russia, Germany to hold talks on joint production of Russian anti-coronavirus vaccines

ドイツは、ロシアと加盟各国が個別に交渉して、例えばハンガリーがロシアから購入する、とかいう事態を嫌ってると思うので、もし、自前で同様のワクチンを一定期間内に開発、販売できないのだったら、ドイツがEUのお面付けてでもなんでもいいけど、交渉の前面に立って共同生産する、というのは良い考えではなかろうか。

TASSによれば、Sputnik Vは、現在、

50か国から12億回分の注文がある
製造は、ロシア国富ファンドとインド、ブラジル、中国、韓国等におけるパートナー製薬との間で契約して行われる

ということらしい。

Orders for more than 1.2 billion Sputnik V doses have come from more than 50 countries. The vaccine for exports will be manufactured by international partners of the Russian Direct Investment Fund in India, Brazil, China, South Korea, and other countries. 


で、現状、第3相試験やって、大量生産が可能になっている認証されたワクチンは、アストラゼネカ、スプートニク、ファイザー、モデルナの4種類のままだろうと思う。個別に現地生産のものもできてくるだろうとは思うが・・・。

 

その中でいえば、Sputnikの効果と使い勝手が良いというのはもはやチャレンジされていないっぽい。

その代わりに、ロシアがアメリカのワクチンの中傷をしてる~とかいう記事がたびたび出てくるぐらい。アメリカ人はここまで来たら新規性にかけるんでしょう。

そして、西側チームは、トランプ支持者と一部左翼の中に極端な反ワクチン派を抱えるので、新規性の高いワクチンを押し付けられる一方で、ロシア嫌いを拗らせてる人が大多数の国情ばかりなもんだから、自然免疫拡張型にもたどり着けず、最終的にワクチンの効果的な投与もできないという、すごい状態。

別にモデルナとかファイザーがとても悪いとは全く見えないんだけど、反ワクチン派にとっては、スプートニクよりハードルが高いワクチンなんじゃないのか、と思うわけ。どうなることやら。
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3 コメント

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コロナ散財ナンバーワンの日本? (ローレライ)
2020-12-20 11:21:27
コロナ散財ナンバーワンの日本なのに国民には配る気がない日本政府の国民窮乏化政策!
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The Charite (セコイアの娘)
2020-12-21 07:53:28
イギリスがコロナ変異で大騒ぎしてるが、当たり前ではないか。
門外漢の私でも、一本鎖であれば容易に変異するのは自明の理とわかる。インフルエンザだってそうだ。
容易に変異するウィルスに、どこまでワクチンが有効なのか甚だ疑問だと思う。
宗純さんのブログに興味深いコメントがあった。
今回のコロナのPCR検査の雛形を作ったのは、ドイツ The ChariteのChristian Drosten、彼の経歴を読むと、このパンデミックに深く関与していることがわかる。ちなみにThe ChariteのWikiを読むナバルヌイが担ぎ込まれたのがこの病院で、メルケル、ティモシェンコがかかりつけにしているとか。
ジョンズホプキンスといい、このコロナ騒ぎで医療機関と政治の問題が改めて浮き彫りになったと思う。
PCRの開発者、キャリーマリス、HIV、地球温暖化に疑問を呈していたカリフォルニアのサーファー、生きていたら、このコロナ騒ぎに一言何と言ったのだろうか。
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Brexit (ブログ主)
2020-12-21 12:45:47
セコイアの娘さん

UKとEUは、Brexit問題もからんでるので、ウィルスだけの問題ではないんじゃないですかね。

Chariteについては、「重要な」病人はみんなそこにいく、というのは結構有名。今回のナワリヌイのケースでは病院ではなくてドイツ政府が声明を出して工作していったので病院が陰謀たくらんでるわけではないでしょう。
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