「フェイク」楡 周平
帯に”白熱する頭脳ゲーム”と書いてあった。
漫画でいうと、カイジとかライアーゲームみたいなものを想像していたが、
すっかり肩透かしである。
銀座の高級クラブのボーイが新しく入店してきたママの運転手をすることになる。
その伝で、ほのかな思いを寄せている女友達をママに紹介するが・・・・
基本的に、バカな主人公が嫌いである。
ぶーくんは、読書をすることで現実から逃避するので、
どちらかといえば性格が悪くても天才みたいなとか、
ぽ~っとしてるのに天才とか、
そういった、主人公が大好物である。
しかも、この本の頭脳ゲームって・・・・・
残念でした。
「ドミノ」恩田 陸
以前、100冊について書いたときに、ぶーさん(ぶーくんではない)からのおすすめであった。
たしかに、面白い。
たくさんの主人公がいる。
それぞれの主人公はそれぞれの物語を進めている。
しかし、それが東京駅で一つに集約されていく、
たくさんの枝から倒れてきたドミノがフィニッシュにむけて一本につながっていくのだ。
読んでいて、この人がきた、あの人もきた!と息をつかせぬスピード感であった。
面白かった。
「知っておきたい日本の神様」 武光 誠
この本は、実にわかりやすくて面白い。
もともと、神話がすきなので
こういった神様本は結構所有しているのだが、
特に親切にわかりやすく書かれた本だとおもう。
神社のご利益リストもあるので、
お願い事があるときには便利な本です。
「知っておきたい日本の名字と家紋」 武光 誠
もともとぶーくんは家紋が好きである。
究極のイラストである。実に美しい。
その家紋の伝わり方や名前の伝わり方。
たとえば、東日本は鈴木さん、西日本は田中さんが多いそうだ。
なぜ、そうなるのかとか
その土地特有の名前などが紹介されていて、
なかなかに面白い。
この本を暗記して飲み会の席などで披露するとちょっとした話題づくりにいいかも。
「探偵倶楽部」 東野 圭吾会員制調査機関、VIP専用探偵倶楽部。
仕事は冷静沈着、さらに迅速
どんな問題も、サックリ解決していきます。
ショートショートであり、物語ごとにそれぞれの主人公がいる。
しかし、全体としての主人公は探偵の2人であろうが、じつに謎なのだ。
事件が発生して、ひょっこり探偵が現れてサックリ解決という流れ。
犯人を暴くだけではなく、最後は依頼人に託す。
ちょっとした時間にさらっと読めて楽しめます。
「心霊探偵 八雲」 神永 学
ぶーくんが新潮文庫の100冊だとか角川夏の100冊にチャレンジするには理由がある。
好きな作家であれば、ほとんど迷わず読む。
しかし、知らない作家とかだと、なかなか手に取ることがないのが現実である。
しかし、こういったフェアがあれば、とりあえず読んでみようということで
思わぬ拾い物をすることがある。
今回、角川夏の100冊に追加の作品がでた。
それがこの「心霊探偵 八雲」である。
すっかりハマってしまった。
結局、1巻を一日で読んでしまい、翌日あわてて2巻を買いに行った。
内容は、生まれながらに左眼が赤く、その赤い眼にはこの世のものではないものが見える。
除霊はできないが、死者が何をしてもらいたいのか、したいのか
どうしてそこにいるのかを知ることで、事件も解決してしまうというもの。
ぶーくんはオカルト的な話が大好物であるということと、
実を言うと、一時期漫画を描いて投稿していた時期があり
そのうちの一つの作品の主人公と設定が似ていたので特に気になったのであった。
だから、片目があの世、片目がこの世という設定に関しては悪くなかったのだな~と思ったのでした。
もちろん、ストーリーはぜんぜん違うので、
プロットは勉強不足だったということですな・・・
「空の中」 有川 浩
民間航空機が高度2万の空域で事故を起こした。
さらに、自衛隊機も同じ空域で何かに激突した。
事故調査員の青年と自衛隊機の女性パイロットは高度2万であるものを発見する。
そして、事故死をした自衛隊員の息子と幼馴染の少女は海辺であるものを発見する。
高度2万メートルに生息する”者”は不本意ながら航空機事故を引き起こしてしまった。
その時に一部が剥離して地上に落ちてしまう。
その生まれたものは知能は高いものの真っ白な状態であった。
少年はそれを拾ってフェイクと名づける。
父親を亡くしたことでフェイクにのめりこんでいく、
フェイクを盲目的に、自分の思うがままに育てていったが、
あるとき、少年の父親を事故死させたものとフェイクは同じものだと知って
フェイクを放置してしまう。
これは、フィクションであるがフェイクとペットをオーバーラップさせた時、
かわいいからペットショップで犬や猫などを買うが
面倒になって捨ててしまうという話を考えてしまった。
この作品はとにかくテンポが良く、飽きることがない。
全編ずーっと”面白い”
作者のプロフィールを見ると
”電撃ゲーム小説大賞”の出身者であった。
電撃ゲーム小説はテンポの良いスピード感ある作品が多い、
青年と女性パイロットの側と少年と幼馴染の側がそれぞれ進行して・・・
なかなかのオススメ本です。
「サウスバウンド」 奥田 英朗
上下巻ものである。
上巻は東京中野が舞台である。
主人公の少年の父も母も元革命家
父親は自称小説家でいつでも家にいる。
上級生との確執、少年らしい悩みなどかかえているところに
父親の知り合いの青年が家にやって来た。
その青年に頼まれてある事件の片棒を担ぐことになり
東京にいられなくなってしまう。
(結構、ハチャメチャな話である)
そして、下巻では
西表島に移り住む。
そこは、電気もない自給自足の生活であった。
しかし、ここでもリゾート開発を進めている建設会社とひと悶着!
こういう親は子をもってはいけない!と、怒りも感じたが、
客観的に見れば面白い本であった。
しかし、自分の主張を通す為、子どもの選択枝を奪うのはどうかと考えてしまった。
だから、面白いけれどもイライラする部分も多い本である。
そしてこれが戦利品ですな・・・
これは、お気に入りで現在使用中です!!
なんと、角川ちょクラブというのがあって、
一冊につき5点、読んだ本のレビューを書くと2点もらえる。
そして、点数によって景品がもらえるのだが、
これは50点のトートバック!
さらにこちらも50点のブックカバーです。
また、来年がんばろう!!