先週のお休みの日ラーメンを食べに行こう!って、ことで食べに行きまして
お気に入りのラーメン屋さんの近くに市民ミュージアムがあって
時々面白い企画展示があるのでチェックしてみると
山下清とその仲間たち展をやってる
じつは、
うちの旦那様、山下清がすきなんだな
って、ことで行ってみた!
八幡学園の創立の話から山下清やそのほかの才能のある生徒の話や作品が展示されていて胸を打つものが多かったです。
八幡学園の理念
「踏むな、育てよ、みずそそげ」
この言葉がもつ意味がとても深くて
この学園に預けられたり、保護された子たちは
何かしらの障害を持っていて
両親がすでに亡くなっていて浮浪者だったり
親に捨てられたり
そのことで、世間からも蔑まれたり、いじめられたりして
心にも傷を負っていたりしたんですね。
でも、彼らは勉強は得意じゃないかもしれないけど、ほかの分野でとびぬけた特技があったりする。
それを育てていこう。という考えが戦前のこの時代にあったことが、なによりその理念のために
この学園を創立した園長先生がすごいな~と、思いながら作品を見ていくと
ちぎり絵自体がすごいの一言ですが、
生活の中の一コマがえがかれているのが、
その時代や、学園での生活が見えて面白いな~と、
花や昆虫などの緻密さもさることながら
山下清の作品は人物が生き生きとしていて、
生活感、生命力があふれているんですよね
で、放浪中に江の島に行ったときの絵がですね、
海でたくさんの人が海水浴を楽しんでいるのですが
空を見ると、戦闘機が数機描かれていたんですね、
他の作品にも、戦闘機が描かれていて
それが、普通の生活だったんだと、
何と説明すればいいのかわかりませんが、
なんだか涙が出てきて
それも、山下清の絵の力なのかもしれないです。
山下清と同じ時期には他にも芸術に秀でた生徒がいて
作品の展示がされてたのですが、
その中で、
山下清と同じ貼り絵の作家で
沼祐一という子がいて、ものすごく印象的でした。
今なら、グッズがたくさんでそうなレスポとかでバックになりそうなキャラクターといいましようか
ポップでありながらとてもシュールで
人物や動物をえがいているんですが、表情が分らない
山下清が生命にあふれた作品に対してなんとなく無機質な感じを受けたんです
18歳という若さで夭折されますが、短いながらも濃密な人生だったんだな~と、思いながら拝見しました。
無料展示では
川崎ヒストリー展があり、
さいかや
岡田屋
など、知っている名前を見るのは面白い。
日本アニメーションの祖
下川凹天の漫画やその時代背景の資料などが展示されていて面白かったです。
特に、面白かったのが
風刺漫画をかいているのですが、
「女性も猿股をはこう」というもの
そういえば、昔聞いた話で、デパート火災の時、下着をつける習慣のなかった女性が
飛び降りるときに着物がはだけてしまうのが恥ずかしくて、火にのまれてしまったという話を思い出した。
風刺画のなかで電車の乗り降り、洗濯、大風、災害の時に安心であると描いてあって
今では当たり前のことが、この時にようやく問題としてでていたんだとか、
昔の生活の資料は本当におもしろいです。
日本初のアニメーションも上映されていて
前に、テレビでも見たことがあったんですが
お侍さんが刀を買って、人を試し斬りをしようとしてことごとく失敗するという話。
今のアニメを凹天が見たらどうおもうだろうな~などと思いながら
帰宅しました。
心や歴史にふれた素敵な展示でした。