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秋田県大館市 秋田犬 忠犬ハチ公の生家 安藤昌益の墓 北鹿ハリストス正教会聖堂

2023年10月21日 13時08分13秒 | 秋田県

秋田犬会館。秋田県大館市三ノ丸。

2023年6月5日(月)。

能代市の国史跡・檜山城跡を見学後、東の大館市方向へ向かい、まず秋田犬会館で秋田犬を見ることにした。秋田犬を見る施設として「秋田犬の里」もあるが月曜日は休みだった。11時ごろ秋田犬会館の駐車場に着くと満車だったが、障害者用の枠に駐車できた。駐車場の横に展示用の犬小屋がある。秋田犬会館は有料だが、秋田犬は無料で見ることができる。

秋田犬会館」は、1977年(昭和52年)に、秋田犬保存会創立50年を記念して、日本の犬種団体では唯一の博物館機能を持つ施設として大館市に建設された。

秋田犬(あきたいぬ)は、秋田県原産で、国の天然記念物に指定されている。もとは大館犬(おおだていぬ)とよばれていたように大館市周辺が発祥の犬である。忠犬ハチ公の生家も大館市内にある。

江戸時代初期、大館佐竹氏が闘犬を奨励し、奥羽山脈一帯で狩猟犬として飼育されていたマタギ犬や大館地方の地犬を基にして作られた犬である。

秋田犬会館のロビーでリーフレットを入手し、郊外の大子内(おおしない)にある忠犬ハチ公の生家を見学することにした。

忠犬ハチ公の生家。大館市大子内字三ツ梨61。

忠犬ハチ公は、牡の秋田犬で、大正12年11月、大館市大子内(おおしない)の斎藤義一宅で、父:大子内山号、母:胡麻号の間に生まれた。大正13年1月14日、生後50日前後の幼犬が東京帝国大学農学部教授・上野英三郎博士のもとへ送られた。幼犬は、博士と共に食事をするほど可愛がられ、「ハチ」と名付けられた。

「忠犬ハチ公の生誕の地」石碑。

生家前のハチ公トイレ。

安藤昌益の墓。大館市二井田字贄ノ里。温泉寺境内。

昌益思想発祥の地」記念碑が、青森県八戸市の天聖寺にあり、2022年秋の青森県旅行のさい見学しようとしたが、周辺に駐車場が見当たらず断念した。墓は温泉寺本堂の横にあり分かりやすい。

安藤昌益は江戸時代中期の思想家で、農業を中心とした無階級社会を理想として封建制を否定した最初の人物として有名である。その経歴の全体はまだ明らかになっていないが、元禄16年(1703)年に生まれて、延享元年(1744)から同3年(1746)までの間、八戸で町医者を開業し1762年11月29日(宝暦12年10月14日)二井田で死去したことは確実である。昌益の先祖は延宝2年(1674)二井田村肝煎を勤め、昌益の子孫も当地に現住している。

著書『自然真営道』では、身分・階級差別を否定して、全ての者が労働(鍬で直に地面を耕し、築いた田畑で額に汗して働くという「直耕」)に携わるべきであるという、徹底した平等思想を唱えており、彼の思想体系は、封建社会の混乱と矛盾を目撃し、深い時代的関心に裏付けられている。為政者を不耕貪食の輩と断罪もしている。

稿本『自然真営道』(全101巻)は、1899年、大館出身で第一高等学校校長、京都帝国大学文科大学初代学長の狩野亨吉が再発見した。後に駐日カナダ大使であるハーバート・ノーマンが著した『忘れられた思想家―安藤昌益のこと』(大窪愿二訳、岩波新書、1950年)により世間に知られるようになった。

向かって右の将棋駒型の墓には上段石に「堅勝道因士」と古い戒名と思われるものが刻まれ、左の角柱型の墓には「昌安久益信士」という戒名が刻まれている。

北鹿ハリストス正教会聖堂。大館市曲田字曲田80-1。

正式には、北鹿(ほくろく)ハリストス正教会曲田(まがた)生神女(しょうしんじょ)福音会堂。

木造平屋建て、亜鉛引鉄板葺。建築面積50.7㎡。

明治25(1892)年に曲田地区の豪農であった、畠山市之助によって東京・神田にあるニコライ堂を模して「曲田福音会聖堂」として建てられた日本最古の木造ビザンチン様式の教会堂である。

建物自体が十字架の形をしており、聖所の架構法も秋田杉を巧みに加工して四方から木製アーチを伸ばしてドームを架けている。

明治時代の擬洋風建築として文化的価値があると同時に、このような東北地方の農村にまで布教がなされたハリストス正教会の聖堂として地方的意義がある。

教会堂には、正規の洋画教育を受けた、日本最初の女流洋画家「山下りん」による聖像画(大館市指定有形文化財)作品が飾られている。34~35歳頃の作品であるとされ、教会内の19点のうち18点が彼女の作品と言われている。

山下りんの描くイコンは、ルネサンス初期のイタリア画家の手法が感じられ、美しい色あいと優しくやわらかい表現が大変高い評価を受けている。

内部見学は事前の申込みが必要(300円程度の志納)。

 

このあと、小坂町方面へ向かった。

秋田県能代市 国史跡・檜山城跡 檜山安東氏の本拠地



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