手伝いたいねこ

私とリツコトが住んでいる家は通称「倉庫（so-ko）」。
ずいぶん昔、その当時はやっていた映画ボディガードを見た甘父が、
ケビン・コスナーの住む武器倉庫のような装飾のない家を見て、
「おれも将来絶対こういう家に住む！」と決めたことが始まりだ。





　　　　　　　　　　　　　　　お手伝いしたげるわ。

　　　　　　　甘父）う、うん。でもこれはお仕事に使う写真だから…。





仕事柄、断熱オタクでもある甘父は様々な建築を見て、様々な建材を比較検討し、
様々な本や雑誌を読んで、何パターンも図面をひき、何度も甘母（建築士）との
ディスカッションを重ねた（でも甘母の意見はほとんど採用されず）結果、
このso-koは出来上がったのだ。





　　　　　　　　　　　　　　　　でも、この模型ちょっと変ね。

　　　　　　　　　　コトちゃん、ちょっとそこどいてくれるかな？





理想のマイホームを持ったはずの甘父は、結局、私と連れ子（リツコト）に
so-koを占領され、未だ引っ越してくることができないでいる。
あぁ、なんてかわいそうな甘父。





　　　　　　　　　　　　リツ兄とあたしが見当たらないわよ？

　　　　　いいのいいの。模型だから。それより、ちょっとどいてくれるかな？





しかし裏返していえば、本拠地には甘母がいて何不自由なく暮らし、専用の
遊び場（so-ko）には目に入れても痛くないほど可愛がっているねこが２匹。
ねこの下僕（私）は家の掃除をしてくれるし…ふむ、よく考えると、結構上手く
いっているではないか。





　　　　　　　　　　　　　　　だいたい、いつもここらへんにいるんだけどー。

　　　　お仕事で使う写真だから、コトちゃんが写ってるとアレなんだよね。





だから甘父、リツコトが障子をやぶいたこと許して、ね？





　　　　　　　いくら邪魔だからって、模型撤収することないじゃない！(キズツイタ!!





ね？




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　　　　　この家に引っ越して、１年半が過ぎましたが、最近になって障子
　　　　　被害が拡大し始めました。
　　　　　今までほとんど破かなかったのにこの半年で７か所位に穴が…。
　　　　　年末の私の仕事は１２枚の障子を美しく張り替えること。
　　　　　張り替えた後に再度破いたら、おにぎりの刑じゃすまされないか
　　　　　ら、今のうちにしっかりしつけなければ…。

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