私が両親の介護を始めたのは、帰国してから、割と直ぐでした。
先に母が認知症を発症して、後を追うように父も認知症に成りました。
40代は両親の介護で夜も眠れず、あっと言う間に年を取り、声を失い、人生最悪の時期でしたね。
それが友人のオペラ歌手に今まさに訪れてしまって、やはり声を失ったそうです。
お母様お一人だけの介護でも、不眠、頭痛と吐き気に襲われて、休まる時がなく、私が一人で両親の介護をしたなんて、自分がする立場になってみて、改めて凄い事をおやりになった、と言われましたが、今、彼女の身に起きている事が、不憫で成りません。
私の場合は、大変すぎて余計な事を考えている暇が無かった。
兎に角、どうやって毎日を生きていこうか、それに必死だったので、自殺なんて頭をかすめもしませんでしたね。
何せ、このままでは私の方が先に死にそうだ!私が倒れたら両親はどうなるの?!
としか思えない状況だったので、死ぬ事も考えなかったし、欝に成る事もなく、毎日が戦いの日々だったから、「常時戦闘態勢」だったのが返って良かったのかも知れません。
最大の子孝行は、ボケない事ですよ、世のお父さんお母さん、ご自分の為にも子供の為にも、ボケない努力をして下さい。