チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35 ハイフェッツ/ライナー
Tchaikovsky Violin Concerto in D major
ハイフェッツは1917年に来日したことがありますが、その際に訪れた場所が震災で変わり果てた姿にショックを受けます。しかし、すぐにチャリティー・コンサートを開き多くの被災者に対し心に染みる演奏をしました。演奏会はホール崩壊の恐れから野外で行われましたが、数え切れないほどの聴衆が集まったことが映像から見てとれます。
人々の救済のためにスター、著名人、音楽家がチャリティ・コンサートを開くことは今でこそ日常的になっていますが、当時は珍しいことで、ハイフェッツがそういった運動を定着させたということです。冷徹無比な演奏スタイルからは想像がつきませんが、ヒューマニストだったのですね。もし今彼が生きていたら、東北の被災地でヴァイオリンを弾いて聴かせてくれたかもしれませんね。
ヤッシャ・ハイフェッツ|神のヴァイオリニスト|DVD
ヤッシャ・ハイフェッツ (ロシア語: Ио́сиф Ру́вимович Хе́йфец, ラテン文字転写: Iosif Ruvimovich Heifetz,リトアニア語: Jascha Heifetzas、1901年2月2日 - 1987年12月10日) は、20世紀を代表するヴァイオリニストであり、「ヴァイオリニストの王」と称された。wiki
デジタルリマスター版で音に雑音がありません。
子どもの頃から聴いていたのは、ヴァイオリンはハイフェッツ、ピアノはジョルジ・シフラ
ショパンはサンソン・フランソワでした。
ハイフェッツやシフラを基本として聴くと、他のどの演奏家も物足りなくなります。
テクニック的にも、正に「抜群」で、音楽性も音の音色に心が現れています。
それもこれも、テクニックが盤石で、一つも難しい事が無いから出来ることです。
テクニックが足りないと、必死の形相物凄く、表現が疎かになります。
どれ程の超絶技巧であろうが、譜面には、一つも「難しそうに弾け」とは書かれていません。
サーカスと芸術の大きな違いは、サーカスでは、本当は楽々出来ることを、あたかも大変な振りをして、観客をはらはらどきどきさせるエンターテインメントであり、芸術は、どんなに難しい事であっても、一つも難しさを感じさせず、簡単そうにその曲の本質を表現する事にあります。
それが楽々と実行できる人が「神様」です。