京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

16年8月句会の記

2016-10-24 08:10:13 | 日記
京都童心の会 16年8月句会記

 今年の夏も暑かったですね。連日、35~36度になりました。ただ、朝夕が涼しかったのが助かりました。でも、五山の送り火の日が大雨で、行事はやったそうですが、よく見ることができず、心残りですね。
  送り火や雨ニモ負ケズちょっと点く   ひろあき
 句会を阪急長岡天神の東口、アーバンでやり出して数回目ですが、懐かしい人が再び来て下さっております。8月は箕面より、葛城裸時様が参加されました。音楽などを続けられていて、お元気でなによりです。さて、句会作品です。
  異次元のビキニ売場に迷い込む     金澤 ひろあき
 大阪に行った時、いつもはビル地下街の通路広場のところが、ビキニの特設売り場になっていました。あんな人通りの多い所で!びっくりです。
  胸濡らす 想いはそっとアコヤガイ   青島 巡紅
 冠句の題「胸濡らす」で造られた句。アコヤガイは真珠貝。胸の中に真珠のような夢、想いを抱き続ける。すばらしいイメージです。
  寝ぼけ前甘い心の青蜜柑        葛城 裸時
 「甘い心の青蜜柑」は、すっぱさもまじっていて、何かしら切ない感じです。
  履歴書に兵歴二行敗戦日        中野 硯池
 重い現実を体験した人が書いています。その人にしか書けないものがあります。ちょうど、私の父母の世代の、激動の時代を生きてこられた体験。重い体験ですが、未来の人々に向かってのメッセージにもなっています。
  絵扇子のかすかな風と化粧の香     三村 須美子
 「色香」ということばがありますが、「色」と「香」が一体となって作り出す雰囲気がありますね。皆さんはこの句から、どういう女性をイメージされますか。
  春元気夏ぺったんここの身体      坪谷 智恵子
 本当に夏はつらい。でも、例年のことで乗り越えてこられていますから。お元気になって下さいね。
  賞品を抱えて眠る坊やかな       岡畠 さな子
 この坊やの得意顔。満足した顔が思い浮かびます。思い浮かぶ句って、いいですね。
  願い事忘れた笹舟の作り方       野谷 真治
 ピュアな思いとそれをかなえる手だてのない切なさと。そんなことを思います。
 他、投句で8月らしい句。
  原爆の落ちた日父の誕生日       内薗 日出杜
  月見草たおりて一人師を想う      増澤 美奈子